この家(うち)は貧相な家(うち)、隣りには、ウェーチンチューがおって。ウェーチンチューは毎日朝から晩までおいしいのを作って、その匂いを毎日させておってね。貧相者はまた毎日芋ばっかし食べて。この芋はどうして食べるかというと、あっちから風があると匂いを嗅(か)んで、芋を食べて、一方は口に食ベグゥーと下ろしてはやり、グゥーと下ろしてはやりして。これで毎日ご飯を食べたと。だからウェーチンチューは見て、これは金を取らんといけないとしてね、その人を呼んで来て、「あんた、自分の家(うち)の匂いをあんたがみんな食べるでしょう。」と言うたら、「はい、ありがとう、自分は毎日これでご飯を食べている。どうもありがとう。」と言ったって。そしたら、「金を持て来い。」「はい、持って来ます。」と。ほしてから袋に入れて金を持って来たと、「金は持て来てあります。」「そしたら出せ。」と言うたら、「いや、出しはしない。音を聞かせます。」ザラザラザラ。「お金でしょう。見たでしょう。」「見た。」「音も聞いたでしょう。耳で聞いたでしょう。」と言うたら、「聞いた。」「あんたはわたしのお金を見て音も聞いたから、これだけで結構。お金は払わんでいい。」て言ったって。「なに、人のものを毎日食べて出さないか。」と言ったら、「いや、わたしは匂いを嗅いだ。あんたもまたわたしのお金を見たでしょう、音も聞いたでしょう。ちょうど同じ。」て言って帰ったと。
| レコード番号 | 47O202051 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C109 |
| 決定題名 | 貧乏人の知恵(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 大久真徳 |
| 話者名かな | だいくしんとく |
| 生年月日 | 18941018 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町小浜 |
| 記録日 | 19760804 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄県口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字小浜T30A08 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 臭い |
| 梗概(こうがい) | この家(うち)は貧相な家(うち)、隣りには、ウェーチンチューがおって。ウェーチンチューは毎日朝から晩までおいしいのを作って、その匂いを毎日させておってね。貧相者はまた毎日芋ばっかし食べて。この芋はどうして食べるかというと、あっちから風があると匂いを嗅(か)んで、芋を食べて、一方は口に食ベグゥーと下ろしてはやり、グゥーと下ろしてはやりして。これで毎日ご飯を食べたと。だからウェーチンチューは見て、これは金を取らんといけないとしてね、その人を呼んで来て、「あんた、自分の家(うち)の匂いをあんたがみんな食べるでしょう。」と言うたら、「はい、ありがとう、自分は毎日これでご飯を食べている。どうもありがとう。」と言ったって。そしたら、「金を持て来い。」「はい、持って来ます。」と。ほしてから袋に入れて金を持って来たと、「金は持て来てあります。」「そしたら出せ。」と言うたら、「いや、出しはしない。音を聞かせます。」ザラザラザラ。「お金でしょう。見たでしょう。」「見た。」「音も聞いたでしょう。耳で聞いたでしょう。」と言うたら、「聞いた。」「あんたはわたしのお金を見て音も聞いたから、これだけで結構。お金は払わんでいい。」て言ったって。「なに、人のものを毎日食べて出さないか。」と言ったら、「いや、わたしは匂いを嗅いだ。あんたもまたわたしのお金を見たでしょう、音も聞いたでしょう。ちょうど同じ。」て言って帰ったと。 |
| 全体の記録時間数 | 3:48 |
| 物語の時間数 | 3:35 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |