長田大主(なーたうーじ)は、ひざしの岩と言って、その岩に隠れておったところが、赤蜂の奥さんになっている長田大主の姉さんが探しに来て、岩の中に隠れてる長田大主を見つけ「兄さん、弁当を作って持ってくるから、あんたはこっちから動くなよ。」と言って、自分はすぐ大浜赤蜂を大浜に呼びに行って、早速、大浜赤蜂を連れて来たもんだから、長田大主は逃げてですね、崎枝に逃げて、前盛家の歳取った婆ちゃんが、芭蕉糸を紡いでいる時に、「お婆さん、助けて下さい。」言うて、この長田大主(なーたうーじ)は、ころっと倒れたそうですよ。お婆さんですね、釜の火を焚いとったから、すぐ釜を崩して、水で冷やして、そして、そこに長田大主(なーたうーじ)を寝かして、このまま墓みたいに土を被せて竈をちょっと作ってね、その上に鍋をかぶして待っとったら、今度は大浜赤蜂が後追って来たそうですよ。歩く足音が、二百メートルぐらい先からぽんぽんぽんといって、大浜赤蜂が歩いて来てね、すぐ大浜赤蜂は、「誰かこっちに歩いて来たが、どっち行ったかあ。」と言ったら、お婆さんは、「もうここを通って先の方に、行ったから、ここには誰もいないよ。」と言っていたら、大浜赤蜂は、そっとその隠れている所に手を伸ばして、「土土、金金、水水。あんた方の竈の土の上に火は炊いてあるから、あれの下に埋められてはいない。大丈夫だ。」と言って、その下に長田大主を収めて、隠しているんだが、大浜赤蜂はそのまま出て行ったから、長田大主(なーたうーじ)はですね、逃げました。長田大主は、平久保に行ってですね、松木を倒してですね、それで筏を作って、それから、西表島の嘉佐崎(かっしゃざき)というところに流れ着いたそうです。向こうにはカミヤーという洞窟があるんですけど、向こうで船をこさえて、カーチバイという南風で沖縄に渡って、首里王朝に報告したんです。
首里の王様は、あれから、「大浜赤蜂を退治する。」ということで大里大将を行かせた。赤蜂は逃げて行く場合には、昔の一斗入(いっとうれ)の酒瓶ですね、これに水を入れて持って、交互に飲んでから逃げて行って、とうとう向こうでもう追い詰められて、深いみずる田の中に突っ込んで、もう鼻だけ上にちょっと出して、息やっといたそうです。そこで、兵隊の一人に突かれて殺された。
| レコード番号 | 47O200417 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C025 |
| 決定題名 | 長田大主(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 大山貞雄 |
| 話者名かな | おおやまさだお |
| 生年月日 | 19041107 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19961110 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T125B1 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | オヤケ赤蜂,姉,竈 |
| 梗概(こうがい) | 長田大主(なーたうーじ)は、ひざしの岩と言って、その岩に隠れておったところが、赤蜂の奥さんになっている長田大主の姉さんが探しに来て、岩の中に隠れてる長田大主を見つけ「兄さん、弁当を作って持ってくるから、あんたはこっちから動くなよ。」と言って、自分はすぐ大浜赤蜂を大浜に呼びに行って、早速、大浜赤蜂を連れて来たもんだから、長田大主は逃げてですね、崎枝に逃げて、前盛家の歳取った婆ちゃんが、芭蕉糸を紡いでいる時に、「お婆さん、助けて下さい。」言うて、この長田大主(なーたうーじ)は、ころっと倒れたそうですよ。お婆さんですね、釜の火を焚いとったから、すぐ釜を崩して、水で冷やして、そして、そこに長田大主(なーたうーじ)を寝かして、このまま墓みたいに土を被せて竈をちょっと作ってね、その上に鍋をかぶして待っとったら、今度は大浜赤蜂が後追って来たそうですよ。歩く足音が、二百メートルぐらい先からぽんぽんぽんといって、大浜赤蜂が歩いて来てね、すぐ大浜赤蜂は、「誰かこっちに歩いて来たが、どっち行ったかあ。」と言ったら、お婆さんは、「もうここを通って先の方に、行ったから、ここには誰もいないよ。」と言っていたら、大浜赤蜂は、そっとその隠れている所に手を伸ばして、「土土、金金、水水。あんた方の竈の土の上に火は炊いてあるから、あれの下に埋められてはいない。大丈夫だ。」と言って、その下に長田大主を収めて、隠しているんだが、大浜赤蜂はそのまま出て行ったから、長田大主(なーたうーじ)はですね、逃げました。長田大主は、平久保に行ってですね、松木を倒してですね、それで筏を作って、それから、西表島の嘉佐崎(かっしゃざき)というところに流れ着いたそうです。向こうにはカミヤーという洞窟があるんですけど、向こうで船をこさえて、カーチバイという南風で沖縄に渡って、首里王朝に報告したんです。 首里の王様は、あれから、「大浜赤蜂を退治する。」ということで大里大将を行かせた。赤蜂は逃げて行く場合には、昔の一斗入(いっとうれ)の酒瓶ですね、これに水を入れて持って、交互に飲んでから逃げて行って、とうとう向こうでもう追い詰められて、深いみずる田の中に突っ込んで、もう鼻だけ上にちょっと出して、息やっといたそうです。そこで、兵隊の一人に突かれて殺された。 |
| 全体の記録時間数 | 18:03 |
| 物語の時間数 | 17:43 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |