雲雀は麦畑によくいたんですよね。昔はみな今みたいじゃなくて、みな農業していたから、麦畑がこの辺まで青々として、こう波打ってきれいかったんです。そうゆうときに畑に行くと雲雀はチンチン、チンチンと鳴くんですよ。だから、チンチンナーっと言ったんです。それでずうっと鳴きながら上がって行きますもんだから、「上がりようチンチン。」と行ったら、ずーっと雲の中に行く。「下がりようチンチン。」って言ったら下がってきて、麦畑にばっと入っていったりしてね、いつもこうして遊んでた。ですから、この雲雀は、雲の上まで行くもんですから、神様は、雲雀が下界に降りて行くときに薬を持たしてね。「あんたがこの薬を持って行って、人間に与えたら人間は、絶対に死なない。生まれ変わったりするからそれを下界に持って行ってみんなに上げなさい。」ってお使いで来たんです。
昔はこの島にイチゴがね、たくさんあったんですよ。こっちのは野生の野イチゴよ。イチゴの実は、このくらいですよね。それで、うちなんか薪取りに行ったら、ところどころにイチゴのあれあったらこれ取って食べたりしてまた、お母さんたちが薪取りから帰るときは、それ積んでこんなに持って来てくれるのを楽しみにしていたんです。この雲雀が降りて来たところにイチゴがね、熟していていっぱいあったもんだから、この雲雀はその薬をこっちに置いといて、イチゴを食べてたら、ハブが出てきてこの薬をね、こぼしてしまって。ハブが飲んだり浴びたりしたから、そのとき残った薬はもうほんの少ししかなかったんだって。それからもう雲雀はびっくりしてから、残った薬をその下界の神様に上げたところが、もう少ししかないから、それで、人間はそれを人間の手の指の爪と足の爪に付けたので、人間の爪は伸びては切り、伸びては切りしても生えかわってくるんですって。それで、ハブは脱皮しますでしょ。脱皮しては大きくなり、きれいになって、脱皮してはきれいになるもんですから、そう言うことでハブは脱皮してどんどん大きくなると。その残りは人間の爪にくれたから、爪は伸びては切って、切っては伸びて来るという話なんです。そして、この雲雀は罰として足をぐっとくくられたから雲雀の足は細いんですって。そんな話を聞いたんです。
・チンチナー‥‥雲雀。
| レコード番号 | 47O200314 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C019 |
| 決定題名 | 雲雀と生き水(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 細原千代 |
| 話者名かな | ほそはらちよ |
| 生年月日 | 19200124 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950910 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T26A01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 動物昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p94 |
| キーワード | 神様,薬,野イチゴ,ハブ,脱皮,爪 |
| 梗概(こうがい) | 雲雀は麦畑によくいたんですよね。昔はみな今みたいじゃなくて、みな農業していたから、麦畑がこの辺まで青々として、こう波打ってきれいかったんです。そうゆうときに畑に行くと雲雀はチンチン、チンチンと鳴くんですよ。だから、チンチンナーっと言ったんです。それでずうっと鳴きながら上がって行きますもんだから、「上がりようチンチン。」と行ったら、ずーっと雲の中に行く。「下がりようチンチン。」って言ったら下がってきて、麦畑にばっと入っていったりしてね、いつもこうして遊んでた。ですから、この雲雀は、雲の上まで行くもんですから、神様は、雲雀が下界に降りて行くときに薬を持たしてね。「あんたがこの薬を持って行って、人間に与えたら人間は、絶対に死なない。生まれ変わったりするからそれを下界に持って行ってみんなに上げなさい。」ってお使いで来たんです。 昔はこの島にイチゴがね、たくさんあったんですよ。こっちのは野生の野イチゴよ。イチゴの実は、このくらいですよね。それで、うちなんか薪取りに行ったら、ところどころにイチゴのあれあったらこれ取って食べたりしてまた、お母さんたちが薪取りから帰るときは、それ積んでこんなに持って来てくれるのを楽しみにしていたんです。この雲雀が降りて来たところにイチゴがね、熟していていっぱいあったもんだから、この雲雀はその薬をこっちに置いといて、イチゴを食べてたら、ハブが出てきてこの薬をね、こぼしてしまって。ハブが飲んだり浴びたりしたから、そのとき残った薬はもうほんの少ししかなかったんだって。それからもう雲雀はびっくりしてから、残った薬をその下界の神様に上げたところが、もう少ししかないから、それで、人間はそれを人間の手の指の爪と足の爪に付けたので、人間の爪は伸びては切り、伸びては切りしても生えかわってくるんですって。それで、ハブは脱皮しますでしょ。脱皮しては大きくなり、きれいになって、脱皮してはきれいになるもんですから、そう言うことでハブは脱皮してどんどん大きくなると。その残りは人間の爪にくれたから、爪は伸びては切って、切っては伸びて来るという話なんです。そして、この雲雀は罰として足をぐっとくくられたから雲雀の足は細いんですって。そんな話を聞いたんです。 ・チンチナー‥‥雲雀。 |
| 全体の記録時間数 | 4:03 |
| 物語の時間数 | 3:20 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |