ニーウスビの神のゴマ忘れ(共通語)

概要

旧の八月八日には、ニライカナイの神の世迎(ゆーむか)いってあるんだよ。その時にニライカナイの神が、食べ物のいろいろな種物を持ってこられるわけね。竹富の六山(むーやま)っていう拝所があるのね。この六山ってのは、竹富の五つの御嶽ね。その御嶽の皆さんに、ニライカナイの神が種物を持って来られて、竹富島の農業の種として与えるわけね。それで、豆だとか麦だとか粟こういった種物は全部もう御嶽の神々に配付したんだって。それをゴマの種はね、受け取ったけれども一人の神様が忘れちゃって配付せなくて、結局こちらの氏子の神々に配付せないでよ、「こりゃあ大変だ。」と思って、だから後で十日に内緒でゴマ種を種分けしてくれたってね。 それで、粟の初穂とか、米の初穂とかは、全部お初は神々にあげるけど、ゴマだけは内緒にしたので、ゴマの初はあげないでもいいというお話があります。だから、豆だとか麦だとか粟のお初は司によくあげるんだよな。今でもゴマの初はあげない。なぜかと聞いたら、こりゃ大昔からしきたりがこうだという話を聞かされた覚えがあります。
・ニーウスビ神‥‥ニライカナイから運ばれて来た種子を各島々に配達する役目を持つ神。しかし、竹富島に特別に種を残そうとして、草の根っこに被い隠したので、「根被(にーうす)びの神」と呼ばれた。・ニライカナイ‥‥沖縄の祭祀儀礼の中に見いだされる世界観のうち、人間が住む世界と対比的に認識された他界、別の世界を意味する。ニライカナイという世界が海の彼方、もしくは海の底、地の彼方にあって、そこから人間の世界、村落に神々が訪れてきて、様々な豊穣、幸いなどをもたらしてくれるという神観念、超自然観と結びついた他界観である。・世迎(ゆーむか)い‥‥旧暦八月八日に神司全員、部落有志代表、部落会長を始め幹部、婦人などが集まり、ニーラン神を迎える行事。竹富島では、このニーラン神のことを別名大親主親(うーやんしゅやん)と尊称している。世迎えは大世(ふーゆ)、広世(ひるゆー)を迎える意義深い祭りとして上古より伝えられ、現在も部落行事として行われている。なお、世迎えの際には「トンチャマ」という歌が歌われる。・六山(むーやま)‥‥玻座間御嶽・仲筋御嶽・幸本御嶽・久間原御嶽・花城御嶽・波利若御嶽のことである。六山にはそれぞれ大司(うふつかさ)・次の司(すんぬつかさ)・脇司(ばしつかさ)の神司(巫女)、その下に神の子(かんぬふぁー)・袖の子(すでぃぬふぁー)・願い人(にがいびとぅ)などの氏子がいる。それらの氏子の総元締めがトゥヌイ元で御嶽祭祀の直接の責任者である。

再生時間:3:11

民話詳細DATA

レコード番号 47O200280
CD番号 47O20C016
決定題名 ニーウスビの神のゴマ忘れ(共通語)
話者がつけた題名
話者名 高那三郎
話者名かな たかなさぶろう
生年月日 19260501
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町字竹富
記録日 19950322
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字竹富T06A09
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p1
キーワード ニライカナイ,六山,種
梗概(こうがい) 旧の八月八日には、ニライカナイの神の世迎(ゆーむか)いってあるんだよ。その時にニライカナイの神が、食べ物のいろいろな種物を持ってこられるわけね。竹富の六山(むーやま)っていう拝所があるのね。この六山ってのは、竹富の五つの御嶽ね。その御嶽の皆さんに、ニライカナイの神が種物を持って来られて、竹富島の農業の種として与えるわけね。それで、豆だとか麦だとか粟こういった種物は全部もう御嶽の神々に配付したんだって。それをゴマの種はね、受け取ったけれども一人の神様が忘れちゃって配付せなくて、結局こちらの氏子の神々に配付せないでよ、「こりゃあ大変だ。」と思って、だから後で十日に内緒でゴマ種を種分けしてくれたってね。 それで、粟の初穂とか、米の初穂とかは、全部お初は神々にあげるけど、ゴマだけは内緒にしたので、ゴマの初はあげないでもいいというお話があります。だから、豆だとか麦だとか粟のお初は司によくあげるんだよな。今でもゴマの初はあげない。なぜかと聞いたら、こりゃ大昔からしきたりがこうだという話を聞かされた覚えがあります。 ・ニーウスビ神‥‥ニライカナイから運ばれて来た種子を各島々に配達する役目を持つ神。しかし、竹富島に特別に種を残そうとして、草の根っこに被い隠したので、「根被(にーうす)びの神」と呼ばれた。・ニライカナイ‥‥沖縄の祭祀儀礼の中に見いだされる世界観のうち、人間が住む世界と対比的に認識された他界、別の世界を意味する。ニライカナイという世界が海の彼方、もしくは海の底、地の彼方にあって、そこから人間の世界、村落に神々が訪れてきて、様々な豊穣、幸いなどをもたらしてくれるという神観念、超自然観と結びついた他界観である。・世迎(ゆーむか)い‥‥旧暦八月八日に神司全員、部落有志代表、部落会長を始め幹部、婦人などが集まり、ニーラン神を迎える行事。竹富島では、このニーラン神のことを別名大親主親(うーやんしゅやん)と尊称している。世迎えは大世(ふーゆ)、広世(ひるゆー)を迎える意義深い祭りとして上古より伝えられ、現在も部落行事として行われている。なお、世迎えの際には「トンチャマ」という歌が歌われる。・六山(むーやま)‥‥玻座間御嶽・仲筋御嶽・幸本御嶽・久間原御嶽・花城御嶽・波利若御嶽のことである。六山にはそれぞれ大司(うふつかさ)・次の司(すんぬつかさ)・脇司(ばしつかさ)の神司(巫女)、その下に神の子(かんぬふぁー)・袖の子(すでぃぬふぁー)・願い人(にがいびとぅ)などの氏子がいる。それらの氏子の総元締めがトゥヌイ元で御嶽祭祀の直接の責任者である。
全体の記録時間数 3:26
物語の時間数 3:11
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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