私たちの子供時代に、祖父さん祖母さんたちからもう聞かされた昔話です。竹富には、まあ久間原(クマバラ)武士と言って、非常に力が強く、もう体格もいい人がおられ、また屋良部には屋良部武士と言って、同じく非常に体力からすべて頭もきれた武士がおったらしいです。この二人は本当は、仲良かったですけれども、何でも勝負するが、何をしてももう同じように強いからなかなか勝負がつかない。
それじゃあと言うことで、普通の人なら二、三〇人でも起こして立てられんような鉄の戸を作って、「これをもう押す勝負をして、転んだらその方が負けだ。」という約束を出しまして、これをずうっと押し勝負をしたそうです。その二人ともこの鉄の戸をこうして押すんです。すると、竹富の久間原武士は、ちょっと利口な奴でもあったかも。初めの方は、全然自分は力を出さない。ただその戸をこの屋良部の武士だけで持たして、自分は転ばさんようにこうずんずんもう後に押されて来て、まあとうとうこの相手の屋良部武士が
疲れた時間に来たので、それをおもいきって押したところが、もうこの戸に押されて屋良部の武士が倒れて、もうこの下敷きになられたっていうことで、そのところをケーラ岬(ザシ)と言うそうです。
・屋良部‥‥石垣島の西南の隅の岬。・久間原武士‥‥久間原御嶽に祀られている神、他金殿のこと。・ケ
ーラ岬‥‥他金殿が屋良部武士を倒した岬。けたおされて死んだという意味から名付けられた。
| レコード番号 | 47O200020 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C002 |
| 決定題名 | 竹富武士と屋良部武士(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 前野長用 |
| 話者名かな | まえのちょうよう |
| 生年月日 | 18920405 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19760805 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T32A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8年度卒業論文 竹富島の民話 p62 |
| キーワード | 久間原武士,ケーラー岬 |
| 梗概(こうがい) | 私たちの子供時代に、祖父さん祖母さんたちからもう聞かされた昔話です。竹富には、まあ久間原(クマバラ)武士と言って、非常に力が強く、もう体格もいい人がおられ、また屋良部には屋良部武士と言って、同じく非常に体力からすべて頭もきれた武士がおったらしいです。この二人は本当は、仲良かったですけれども、何でも勝負するが、何をしてももう同じように強いからなかなか勝負がつかない。 それじゃあと言うことで、普通の人なら二、三〇人でも起こして立てられんような鉄の戸を作って、「これをもう押す勝負をして、転んだらその方が負けだ。」という約束を出しまして、これをずうっと押し勝負をしたそうです。その二人ともこの鉄の戸をこうして押すんです。すると、竹富の久間原武士は、ちょっと利口な奴でもあったかも。初めの方は、全然自分は力を出さない。ただその戸をこの屋良部の武士だけで持たして、自分は転ばさんようにこうずんずんもう後に押されて来て、まあとうとうこの相手の屋良部武士が 疲れた時間に来たので、それをおもいきって押したところが、もうこの戸に押されて屋良部の武士が倒れて、もうこの下敷きになられたっていうことで、そのところをケーラ岬(ザシ)と言うそうです。 ・屋良部‥‥石垣島の西南の隅の岬。・久間原武士‥‥久間原御嶽に祀られている神、他金殿のこと。・ケ ーラ岬‥‥他金殿が屋良部武士を倒した岬。けたおされて死んだという意味から名付けられた。 |
| 全体の記録時間数 | 3:36 |
| 物語の時間数 | 3:09 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |