〔方言原話〕 くれえー、人(ちゅ)ぬはなふぃねー、ぬーんち糞喰(くすくぇー)んでぃいゅがんでぃる話い。昔(んかし)、那覇(なーふゎ)んかい裕福者(うぇーきんちゅ)ぬ武士(さむれー)ぬ金銭(じんかに)んまんでぃ、奉公人達(ぢにんぬちゃー)ん数人(いくたいん)ちかとぉーる家庭(ちねぇー)ぬあたんでぃしが、んまぬ一人(ちゅい)ぬ奉公人(ぢにん)ぬ死亡(けーまー)ちさくとぅ、波之上(なんみん)ぬ寺(てぃら)ぬ側(すば)ぬ墓場んかいほーむてぇーる様子(ふーじ)やしが、今度(くんどぉー)うぬ男(いきが)ぬ死亡(けーまー)ち後(あとぅ)からちゅてぇーし、他(ふか)ぬ若者達(わかたー)が夜(ゆる)あしびいがち、うったーや昼(ふぃろー)いちゅなさくとぅ、夜(ゆろ)たーんうらん時(ばー)に、たーんうらんうぬ墓場うてぃ、若女(わかいなぐ)とぅ青年(にーせー)とぅ二人(たい)、人(ちゅ)ぬみー盗でぃ、うまうてぃあしびいがちょーるばーやしが、二人(たい)が話(はな)しいそういねえー、墓ぬ後(くし)うてぃん、くーてぇーあびーぐゎーし話(はな)しいさぎいしがちかったくとぅ、うぬ二人(たい)やみちきやーに、私達(わったー)やか他(ふか)にん同様(いーぬぐとぅ)、恋路(くいぢ)語らいる人達(ちゅぬちゃー)んういるすがやー、まじーたーがやらんーちんーだな。んち、二人(たい)し、よんなーよんなー、首ねえーてぃんーちゃくとぅ、うまんかい幽霊(ゆーりー)うてぃ、うぬ幽霊(ゆーりー)なかい、いふぇーうぃーぐゎー様子(ふーじ)む者(むん)ぬ門番(ぢょーばん)様子(ふーじ)し、棒(ぼー)むっちたっち、なー一人(ちゅい)んかい、「君(やー)やまーかいんぢゃが。」んでぃ言ちゃくとぅ、なー一人(ちゅい)ぬ男(いきが)、「じちぇーなー、私(わー)がちかっとーたる里主(さとぅぬし)ぬ所(とぅくま)んかい、子供(ぼーじゃー)が生まりてぃ、うまぬすーじやくとぅ、私(わん)ねえーなー後生(ぐそー)んかいるちょーい、うぬまー行からんなやーに、山羊(ふぃーじゃー)んかいぬやーなかい、人(ちゅ)ぬんーじーねー山羊(ふぃーじゃー)びけーる見ーゆしが、山羊(ふぃーじゃー)んかいぬとぉーてぃ、知らんふーなーし、うまぬ石垣(いしがち)からとぅんくぃーてぃいやーに、中(なーか)うてぃすーじしちゃん。」でぃ言ちゃくとぅ、うぬ棒(ぼー)むっちょーしが、「とぉーあんすらー、うぬ子供(ぼーじゃー)ぬ命(ぬち)とぅってぃくーんうぇーまー、くまから中(なーか)んかえーいりらんしが。」んでぃ言ちゃくとぅ、「あんせーちゃーしうぬ子供(ぼーじゃー)ぬ命(ぬち)とぅってぃちゃーびいが。」んちちゃくとぅ、「三回(みけー)んはなふぃらさーなかい、ぬーんでぃんいゃんあれえー、うぬ子供(ぼーじゃー)命(ぬちぇー)とぅらりーくとぅ、とぅってぃくー。あんせーまた後生(ぐそー)んかいむどぅすん。」でぃ言ちゃくとぅ、「えーあんやみ。とぉーあんせー行ちゃーなかい、うぬ六日(るくにち)ぬ中(うち)ねえーとぅってぃちゅーさ。」んちさくとぅ、六日(るくにち)んでぃ言いねえー、丁度満産ぬ日(ふぃー)。満産までぃねえーとぅってぃちゅーんでぃち、うぬ青年幽霊(にーせーゆーりー)やむどぅてぃんぢゃくとぅ、うまんかい恋路(くいじ)語らいがちょーたる若者二人(わかーたーたい)や、「とぉーあんしいねえー、私達(わったー)あがたぬ家(やー)るやるむん。ふぇーくなー行ちゃーなかい、番(ばーん)そうかんあいねーならんむん。」でぃち、話(はな)しいさーに、あわてぃてぃけーてぃ、うまぬ主人達(ぬーしぬちゃー)んかい、「とぉー、くんぐとぉーる話(はな)しいやくとぅ。」んち、話(はな)しいさーに、「貴方様(うんじゅなー)がちかとぉたる奉公人(ぢにん)ぬ、うぬ子供(ぼーじゃー)が二回(たけーん)はなふぃーしとぅ同時(まじゅん)、糞喰(くすくぇー)んち、大声(ちゃっぴん)あびみそうりよう。」んちならーちさくとぅ、生まりたる日(ふぃー)から、三日ぢーるー、四日(ゆっか)ぢーるー、満産までぃ、親戚達(うぇーかぬちゃー)がすりてぃ、んなし番(ばーん)さがなー、酒(さき)でぃ、すーじすんねえーびーさがなー、幽霊(ゆーりー)ぬちーがすらんでぃち、わかぢーらぬまんまーる、ふぃざいんぬなわやーなかいみちてぃ、なー今日(ちゅー)や満産でぃる日(ふぃー)なたくとぅ、うぬ子供(わらばー)ぬはなふぃやーなかい、「ハックス。」んちあびたくとぅ、「うねひゃーやせー。」んち、なー一回(ちゅけーん)、「ハックス。」んちあびたくとぅ、母親(うなぐぬうや)ぬ、「糞喰(くすくぇー)ひやー。」んち、大声(ちゃっぴん)あびたくとぅ、うぬ子供(ぼーじゃー)命(ぬちぇー)たしかたんでぃる、糞喰(くすくぇー)ぬ話(はな)しい。くれえー那覇(なーふゎ)うてぃちかっとぉーたる奉公人(ぢにん)ぬ、死亡(けーまち)さーなかい、波之上(なんみん)ぬ側(すば)んかいうくらっとぉーたんでぃしが、うりが幽霊(ゆーりー)なてぃちゅーる話(はな)しい。〔共通語訳〕 これは、人がくしゃみをするとなぜ、糞喰らえ(くすくぇー)というのかという話。昔、那覇に、裕福な武士の家庭で、お金もたくさんあり、また奉公人も数人使っている家庭がありましたが、そこの一人の奉公人が亡くなりましたので、波之上のお寺の側の墓地に埋葬してあげたそうですが、その後暫くして、他の若者達が夜遊びをし、、彼らは昼は仕事が多く忙しいので、夜誰もいなくなってから、誰もいないその墓地に、若い娘と青年が二人で、人目を忍んで遊びにきたのですが、二人が話し合っていると、墓の後ろの方でも、小声で何か話し声が聞こえますのでその二人は見つめ合って、誰もいないと思っていたのに私達の他にも、同じ様に恋路を語りに来ている人達もいるのかなあ、まずは誰なのか見てみよう。と話し合って、二人で一緒になってゆっくりゆっくり首を差し出して覗きますと、そこに幽霊がいて、その幽霊のなかで少し年上で門番みたいな様子で、棒を持って立っているが、それあもう一人に、「君はどこに行ったか。」と聞きますと、もう一人の若い方は、「実は、私が今まで奉公していた家に子どもが生まれてお祝いだったので、私はそのお祝いに行ってきました。私は後生の者なので、すぐそのままでは行けないので山羊に乗り、他人間から見れば山羊だけ歩いている様にしか見えないので、私は知らぬ顔で行き、そこの石垣を飛び越して中に入っていき、お祝いしてきました。」と言うと、その棒を持っているのが、「ああそうか。それでは、その子の命を取ってこない間は、ここから中に入れないよ。」と言いますと、「それでは、どうやってその子の命を取るのか。」と尋ねますと、「その子どもに三回くしゃみをさせて、何も言わなければ、その子どもの命は取れるから取ってこい。そうしたら、また後生に戻してやる。」と言いますと、「ああそうか。それでは行って、この六日の間に取ってくるよ。」と話し合っているのですが、六日といえば丁度満産の日。満産までには取ってくると言ったら、その青年幽霊は戻って行きますと、そこに恋路を語らいにきた若者達二人は、「ああ、それは私達の向かい側の家である。もう早く行って番をしなければいけない。」と話し合って急いで帰り、そこの主人に、「この様な事がありました。」と話し、「貴方様に奉公していた使用人が、子どもの命を取りにきますから、子どもがくしゃみを二回したら、同時に糞喰らえ(くすくぇー)と大声で叫びなさい。」と教えますと、生まれた日から、三日地灯、四日地灯、満産まで、親戚達がみんな集まって番をしながら酒を飲んでお祝いの真似をしたら、幽霊が来るかもしれないと思い、産女の周囲をしめ縄で囲っておきますと、満産の日になって、子どもが「はくしょん。」と叫びますと、「それ来たぞ。」と待ち構えていると、もう一回「はくしょん。」と叫ぶと同時に母親が、「糞喰らえ(くすくぇー)。」と大声で叫びますと、その子どもの命は助かったという、糞喰らえ(くすくぇー)の話。これは、那覇で使われていた使用人が亡くなり、波之上の側にある墓地に葬られているが、それが幽霊になる話。識名隆人翻字 T5A4
| レコード番号 | 47O170040 |
|---|---|
| CD番号 | 47O17C005 |
| 決定題名 | 糞喰(方言) |
| 話者がつけた題名 | 糞喰(クスクェー) |
| 話者名 | 阿波根昌栄 |
| 話者名かな | あはごんしょうえい |
| 生年月日 | 19210309 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県中頭郡北谷町字上勢頭 |
| 記録日 | 19970217 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | T05A04-T05B01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話、 俗信 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 『想い出の昔話』 |
| キーワード | くしゃみ,幽霊,満産,注連縄,糞喰らえ |
| 梗概(こうがい) | 〔方言原話〕 くれえー、人(ちゅ)ぬはなふぃねー、ぬーんち糞喰(くすくぇー)んでぃいゅがんでぃる話い。昔(んかし)、那覇(なーふゎ)んかい裕福者(うぇーきんちゅ)ぬ武士(さむれー)ぬ金銭(じんかに)んまんでぃ、奉公人達(ぢにんぬちゃー)ん数人(いくたいん)ちかとぉーる家庭(ちねぇー)ぬあたんでぃしが、んまぬ一人(ちゅい)ぬ奉公人(ぢにん)ぬ死亡(けーまー)ちさくとぅ、波之上(なんみん)ぬ寺(てぃら)ぬ側(すば)ぬ墓場んかいほーむてぇーる様子(ふーじ)やしが、今度(くんどぉー)うぬ男(いきが)ぬ死亡(けーまー)ち後(あとぅ)からちゅてぇーし、他(ふか)ぬ若者達(わかたー)が夜(ゆる)あしびいがち、うったーや昼(ふぃろー)いちゅなさくとぅ、夜(ゆろ)たーんうらん時(ばー)に、たーんうらんうぬ墓場うてぃ、若女(わかいなぐ)とぅ青年(にーせー)とぅ二人(たい)、人(ちゅ)ぬみー盗でぃ、うまうてぃあしびいがちょーるばーやしが、二人(たい)が話(はな)しいそういねえー、墓ぬ後(くし)うてぃん、くーてぇーあびーぐゎーし話(はな)しいさぎいしがちかったくとぅ、うぬ二人(たい)やみちきやーに、私達(わったー)やか他(ふか)にん同様(いーぬぐとぅ)、恋路(くいぢ)語らいる人達(ちゅぬちゃー)んういるすがやー、まじーたーがやらんーちんーだな。んち、二人(たい)し、よんなーよんなー、首ねえーてぃんーちゃくとぅ、うまんかい幽霊(ゆーりー)うてぃ、うぬ幽霊(ゆーりー)なかい、いふぇーうぃーぐゎー様子(ふーじ)む者(むん)ぬ門番(ぢょーばん)様子(ふーじ)し、棒(ぼー)むっちたっち、なー一人(ちゅい)んかい、「君(やー)やまーかいんぢゃが。」んでぃ言ちゃくとぅ、なー一人(ちゅい)ぬ男(いきが)、「じちぇーなー、私(わー)がちかっとーたる里主(さとぅぬし)ぬ所(とぅくま)んかい、子供(ぼーじゃー)が生まりてぃ、うまぬすーじやくとぅ、私(わん)ねえーなー後生(ぐそー)んかいるちょーい、うぬまー行からんなやーに、山羊(ふぃーじゃー)んかいぬやーなかい、人(ちゅ)ぬんーじーねー山羊(ふぃーじゃー)びけーる見ーゆしが、山羊(ふぃーじゃー)んかいぬとぉーてぃ、知らんふーなーし、うまぬ石垣(いしがち)からとぅんくぃーてぃいやーに、中(なーか)うてぃすーじしちゃん。」でぃ言ちゃくとぅ、うぬ棒(ぼー)むっちょーしが、「とぉーあんすらー、うぬ子供(ぼーじゃー)ぬ命(ぬち)とぅってぃくーんうぇーまー、くまから中(なーか)んかえーいりらんしが。」んでぃ言ちゃくとぅ、「あんせーちゃーしうぬ子供(ぼーじゃー)ぬ命(ぬち)とぅってぃちゃーびいが。」んちちゃくとぅ、「三回(みけー)んはなふぃらさーなかい、ぬーんでぃんいゃんあれえー、うぬ子供(ぼーじゃー)命(ぬちぇー)とぅらりーくとぅ、とぅってぃくー。あんせーまた後生(ぐそー)んかいむどぅすん。」でぃ言ちゃくとぅ、「えーあんやみ。とぉーあんせー行ちゃーなかい、うぬ六日(るくにち)ぬ中(うち)ねえーとぅってぃちゅーさ。」んちさくとぅ、六日(るくにち)んでぃ言いねえー、丁度満産ぬ日(ふぃー)。満産までぃねえーとぅってぃちゅーんでぃち、うぬ青年幽霊(にーせーゆーりー)やむどぅてぃんぢゃくとぅ、うまんかい恋路(くいじ)語らいがちょーたる若者二人(わかーたーたい)や、「とぉーあんしいねえー、私達(わったー)あがたぬ家(やー)るやるむん。ふぇーくなー行ちゃーなかい、番(ばーん)そうかんあいねーならんむん。」でぃち、話(はな)しいさーに、あわてぃてぃけーてぃ、うまぬ主人達(ぬーしぬちゃー)んかい、「とぉー、くんぐとぉーる話(はな)しいやくとぅ。」んち、話(はな)しいさーに、「貴方様(うんじゅなー)がちかとぉたる奉公人(ぢにん)ぬ、うぬ子供(ぼーじゃー)が二回(たけーん)はなふぃーしとぅ同時(まじゅん)、糞喰(くすくぇー)んち、大声(ちゃっぴん)あびみそうりよう。」んちならーちさくとぅ、生まりたる日(ふぃー)から、三日ぢーるー、四日(ゆっか)ぢーるー、満産までぃ、親戚達(うぇーかぬちゃー)がすりてぃ、んなし番(ばーん)さがなー、酒(さき)でぃ、すーじすんねえーびーさがなー、幽霊(ゆーりー)ぬちーがすらんでぃち、わかぢーらぬまんまーる、ふぃざいんぬなわやーなかいみちてぃ、なー今日(ちゅー)や満産でぃる日(ふぃー)なたくとぅ、うぬ子供(わらばー)ぬはなふぃやーなかい、「ハックス。」んちあびたくとぅ、「うねひゃーやせー。」んち、なー一回(ちゅけーん)、「ハックス。」んちあびたくとぅ、母親(うなぐぬうや)ぬ、「糞喰(くすくぇー)ひやー。」んち、大声(ちゃっぴん)あびたくとぅ、うぬ子供(ぼーじゃー)命(ぬちぇー)たしかたんでぃる、糞喰(くすくぇー)ぬ話(はな)しい。くれえー那覇(なーふゎ)うてぃちかっとぉーたる奉公人(ぢにん)ぬ、死亡(けーまち)さーなかい、波之上(なんみん)ぬ側(すば)んかいうくらっとぉーたんでぃしが、うりが幽霊(ゆーりー)なてぃちゅーる話(はな)しい。〔共通語訳〕 これは、人がくしゃみをするとなぜ、糞喰らえ(くすくぇー)というのかという話。昔、那覇に、裕福な武士の家庭で、お金もたくさんあり、また奉公人も数人使っている家庭がありましたが、そこの一人の奉公人が亡くなりましたので、波之上のお寺の側の墓地に埋葬してあげたそうですが、その後暫くして、他の若者達が夜遊びをし、、彼らは昼は仕事が多く忙しいので、夜誰もいなくなってから、誰もいないその墓地に、若い娘と青年が二人で、人目を忍んで遊びにきたのですが、二人が話し合っていると、墓の後ろの方でも、小声で何か話し声が聞こえますのでその二人は見つめ合って、誰もいないと思っていたのに私達の他にも、同じ様に恋路を語りに来ている人達もいるのかなあ、まずは誰なのか見てみよう。と話し合って、二人で一緒になってゆっくりゆっくり首を差し出して覗きますと、そこに幽霊がいて、その幽霊のなかで少し年上で門番みたいな様子で、棒を持って立っているが、それあもう一人に、「君はどこに行ったか。」と聞きますと、もう一人の若い方は、「実は、私が今まで奉公していた家に子どもが生まれてお祝いだったので、私はそのお祝いに行ってきました。私は後生の者なので、すぐそのままでは行けないので山羊に乗り、他人間から見れば山羊だけ歩いている様にしか見えないので、私は知らぬ顔で行き、そこの石垣を飛び越して中に入っていき、お祝いしてきました。」と言うと、その棒を持っているのが、「ああそうか。それでは、その子の命を取ってこない間は、ここから中に入れないよ。」と言いますと、「それでは、どうやってその子の命を取るのか。」と尋ねますと、「その子どもに三回くしゃみをさせて、何も言わなければ、その子どもの命は取れるから取ってこい。そうしたら、また後生に戻してやる。」と言いますと、「ああそうか。それでは行って、この六日の間に取ってくるよ。」と話し合っているのですが、六日といえば丁度満産の日。満産までには取ってくると言ったら、その青年幽霊は戻って行きますと、そこに恋路を語らいにきた若者達二人は、「ああ、それは私達の向かい側の家である。もう早く行って番をしなければいけない。」と話し合って急いで帰り、そこの主人に、「この様な事がありました。」と話し、「貴方様に奉公していた使用人が、子どもの命を取りにきますから、子どもがくしゃみを二回したら、同時に糞喰らえ(くすくぇー)と大声で叫びなさい。」と教えますと、生まれた日から、三日地灯、四日地灯、満産まで、親戚達がみんな集まって番をしながら酒を飲んでお祝いの真似をしたら、幽霊が来るかもしれないと思い、産女の周囲をしめ縄で囲っておきますと、満産の日になって、子どもが「はくしょん。」と叫びますと、「それ来たぞ。」と待ち構えていると、もう一回「はくしょん。」と叫ぶと同時に母親が、「糞喰らえ(くすくぇー)。」と大声で叫びますと、その子どもの命は助かったという、糞喰らえ(くすくぇー)の話。これは、那覇で使われていた使用人が亡くなり、波之上の側にある墓地に葬られているが、それが幽霊になる話。識名隆人翻字 T5A4 |
| 全体の記録時間数 | 4:43 |
| 物語の時間数 | 4:43 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |