昔、ある村にタラァとジラァという、とにかく、いい、仲の青年がいたんです。それでタラァは金持ちの子で、ジラァは貧乏者の子供ではありながら、頭も優れておるし、体格も優れておる。そうしてこのジラァはこのタラァこそ、私が望んでおる女を取ろうとしたらね、こらぁ、こらさなくたぁいかんで、そうして山に、「でぃあんたの結婚の祝いとしてね、山に行って遊んできよう。」と連れて、して山で、「あんたの男は、山ししに、猪に遣られたよぉ。」と言って、言うてるけど、実は自分でやってきておるんだ。そうしてこの女は、自分で奥さんにして、もう子供も五、六名も出来て、二十年も過ぎたある日のこと、「もう雨降りで仕事も出来ないから。」と言って、朝から酒を飲んであれしておったら、この自分の家の側の小さな溝から流れる水を見て、ここでたっておる泡を見て、自分一人で笑っておるもんだから、奥さんが来て、「あんたはなんで自分一人笑っておるのぉ。」と言うたら、「いやぁ実はこうこう言う話があった。聞いてくれ、あなたの縁組していた、あの馬鹿な男はね死ぬ前に、どうせあなたには適わないから、しっこでもさせてくれ言うて、そうしておしっこしてあれしたら、ここでたっておる泡に、泡よ、私の仇を取ってくれとお願いした。こんな馬鹿な人がどこにおるか。」と言って、このジラァは笑ったら、その晩はすぐ奥さんに昔のことを思い出して、やられたって、それが結局泡の仇討ちということ。
| レコード番号 | 47O378090 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C331 |
| 決定題名 | あぶくの仇討(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 神里昇盛 |
| 話者名かな | かんざとしょうせい |
| 生年月日 | 19210801 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 南風原町山川 |
| 記録日 | 19910307 |
| 記録者の所属組織 | 南風原町口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 南風原町T89A04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | タラァ,ジラァ,仲の青年,金持ち,貧乏者,女,の結婚の祝い,猪,雨降り,朝から酒,小さな溝,流れる水,泡,仇,泡の仇討ち |
| 梗概(こうがい) | 昔、ある村にタラァとジラァという、とにかく、いい、仲の青年がいたんです。それでタラァは金持ちの子で、ジラァは貧乏者の子供ではありながら、頭も優れておるし、体格も優れておる。そうしてこのジラァはこのタラァこそ、私が望んでおる女を取ろうとしたらね、こらぁ、こらさなくたぁいかんで、そうして山に、「でぃあんたの結婚の祝いとしてね、山に行って遊んできよう。」と連れて、して山で、「あんたの男は、山ししに、猪に遣られたよぉ。」と言って、言うてるけど、実は自分でやってきておるんだ。そうしてこの女は、自分で奥さんにして、もう子供も五、六名も出来て、二十年も過ぎたある日のこと、「もう雨降りで仕事も出来ないから。」と言って、朝から酒を飲んであれしておったら、この自分の家の側の小さな溝から流れる水を見て、ここでたっておる泡を見て、自分一人で笑っておるもんだから、奥さんが来て、「あんたはなんで自分一人笑っておるのぉ。」と言うたら、「いやぁ実はこうこう言う話があった。聞いてくれ、あなたの縁組していた、あの馬鹿な男はね死ぬ前に、どうせあなたには適わないから、しっこでもさせてくれ言うて、そうしておしっこしてあれしたら、ここでたっておる泡に、泡よ、私の仇を取ってくれとお願いした。こんな馬鹿な人がどこにおるか。」と言って、このジラァは笑ったら、その晩はすぐ奥さんに昔のことを思い出して、やられたって、それが結局泡の仇討ちということ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:05 |
| 物語の時間数 | 4:02 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |