とびあさと
仲村さんの父親から六代上の人に飛び安里がいて、この人は三人兄弟で、城勤めをしていた。安里は発明家でヒハナジを発明したり、そして飛び羽という、鳥の羽を計って作ったものを発明した。そして新川のヒーサースクヮシチャ(小橋川)の屋号の家の大きなゆうなの木から飛ぼうと、妻に尾をつかませて津嘉山と新川の間を飛んだ。安里は飛び羽を発明して喜んでいるが、安里は下段であったので、安里の発明をねたんで、安里の評判を悪くするような芝居を作りやらせた。それを見た安里は怒りのあまり刀を持って「私は何も悪いことはしてない」と言って、刀を振り回したので、上段の人を傷を負わせてしまった。安里は打ち首の刑となったが、城勤めでいろいろ発明していたので、心苦しく思い、子供達に「お前達で手をかけるか」と聞いた。子供達は他人に頃させるよりは自分達の手で殺そうとするが、親に手をかけることはできないので、次男と三男は家の奥の座に、安里を匿い、足かせをつけて生活をしていた。しかし、安里は次第に弱り病で亡くなってしまう。安里が亡くなったのを悲しんだ子供達は安里の作った飛び羽をこのまま家に置いておくと安里を思い出してしまうので、安里の作った羽図面を焼いてしまった。支那との戦争の時に、軍の人が子供達のところに来て、安里の作った飛び羽の図面で飛行機を作りたいので見せて欲しいと尋ねてきたが、羽も図面も全て焼いてしまったと言った。
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レコード番号 | 47O377561 |
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CD番号 | 47O37C306 |
決定題名 | 飛び安里(シマグチ) |
話者がつけた題名 | 飛び安里 |
話者名 | 仲村マカト |
話者名かな | なかむらまかと |
生年月日 | 19091225 |
性別 | 女 |
出身地 | 南風原町大名 |
記録日 | 19910308 |
記録者の所属組織 | 南風原町口承文芸調査団 |
元テープ番号 | 南風原町T56A07 |
元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
分類 | 伝説 |
発句(ほっく) | - |
伝承事情 | 父親から聞いた。 |
文字化資料 | - |
キーワード | 飛び安里,三人兄弟,城勤め,発明家,ヒハナジ,飛び羽,新川,ヒーサースクヮシチャ,ゆうなの木,妻に尾,津嘉山と新川の間を飛んだ,芝居,刀を振り回した,打ち首の刑,足かせ,羽図面を焼いた,支那との戦争,軍の人 |
梗概(こうがい) | 仲村さんの父親から六代上の人に飛び安里がいて、この人は三人兄弟で、城勤めをしていた。安里は発明家でヒハナジを発明したり、そして飛び羽という、鳥の羽を計って作ったものを発明した。そして新川のヒーサースクヮシチャ(小橋川)の屋号の家の大きなゆうなの木から飛ぼうと、妻に尾をつかませて津嘉山と新川の間を飛んだ。安里は飛び羽を発明して喜んでいるが、安里は下段であったので、安里の発明をねたんで、安里の評判を悪くするような芝居を作りやらせた。それを見た安里は怒りのあまり刀を持って「私は何も悪いことはしてない」と言って、刀を振り回したので、上段の人を傷を負わせてしまった。安里は打ち首の刑となったが、城勤めでいろいろ発明していたので、心苦しく思い、子供達に「お前達で手をかけるか」と聞いた。子供達は他人に頃させるよりは自分達の手で殺そうとするが、親に手をかけることはできないので、次男と三男は家の奥の座に、安里を匿い、足かせをつけて生活をしていた。しかし、安里は次第に弱り病で亡くなってしまう。安里が亡くなったのを悲しんだ子供達は安里の作った飛び羽をこのまま家に置いておくと安里を思い出してしまうので、安里の作った羽図面を焼いてしまった。支那との戦争の時に、軍の人が子供達のところに来て、安里の作った飛び羽の図面で飛行機を作りたいので見せて欲しいと尋ねてきたが、羽も図面も全て焼いてしまったと言った。 |
全体の記録時間数 | 8:47 |
物語の時間数 | 8:42 |
言語識別 | 方言 |
音源の質 | ◎ |
テープ番号 | - |
予備項目1 | - |