それで、中城のあるところに、男と女の若い二人が結婚する約束をされていたときに、女方の父親が病気で結婚できなくなって。「もうお金がないから、身売りしてくれ。」と親に頼まれたから、その女はもう首里に身売りをしに行くことに決めたって。もう身売りをすると二、三年は働くことになるからもう結婚もできない。それで、この女の人は、「この普天間権現は女の神様でして、お助けがあるそうだからまずはお祈りしよう。」と言ってね、昔は入り髪(がん)を買う人がいたけど、その人に自分の髪を切って売って、それのお金で普天間権現に行ったわけ。そして、「神様、私は彼氏がいますから、どうか結婚できるようにどうか助けてください。」とお祈りしたわけね。もうこうやって首里に行っても何ヵ月も拝んだら、「あんたは親孝行者だから、お金を授けて助けてやる。それを主人に身代金を払いなさい。そして、お家に帰ったらすぐ結婚しなさい。」と夢を見たって。それで、普天間権現に行ったらこの洞窟の前にお金があったって。そのお金を拾って、「これ、神様がくださったものだね。」と言って、この神様からもらったこのお金で身代を入れたって。そして、お家に帰って、めでたく結婚もできたという伝えであったって。もうそれを聞いた中城近辺の人々は、もう困ったことがあったらね、すぐこっちにお願いするようになったらしいです。だから、私たちも覚えがあるけど、戦前は兵隊さんなんか、また海外に嫁さんに行くときは、必ず普天間権現をお参りするような習わしがあったんですよね。もう西原からも行きよったよ。普天間権現の神様は、人助けというのかな、そういう御神(うかみ)であったという。
| レコード番号 | 47O361315 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C049 |
| 決定題名 | 普天間権現の人助け(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 玉那覇ツル |
| 話者名かな | たまなはつる |
| 生年月日 | 19230310 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県西原町字我謝 |
| 記録日 | 19900625 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 西原町補足調査2班T50A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 西原町史 別巻西原の民話P541 |
| キーワード | 中城,結婚,普天間権現,神様,洞窟,戦前,兵隊 |
| 梗概(こうがい) | それで、中城のあるところに、男と女の若い二人が結婚する約束をされていたときに、女方の父親が病気で結婚できなくなって。「もうお金がないから、身売りしてくれ。」と親に頼まれたから、その女はもう首里に身売りをしに行くことに決めたって。もう身売りをすると二、三年は働くことになるからもう結婚もできない。それで、この女の人は、「この普天間権現は女の神様でして、お助けがあるそうだからまずはお祈りしよう。」と言ってね、昔は入り髪(がん)を買う人がいたけど、その人に自分の髪を切って売って、それのお金で普天間権現に行ったわけ。そして、「神様、私は彼氏がいますから、どうか結婚できるようにどうか助けてください。」とお祈りしたわけね。もうこうやって首里に行っても何ヵ月も拝んだら、「あんたは親孝行者だから、お金を授けて助けてやる。それを主人に身代金を払いなさい。そして、お家に帰ったらすぐ結婚しなさい。」と夢を見たって。それで、普天間権現に行ったらこの洞窟の前にお金があったって。そのお金を拾って、「これ、神様がくださったものだね。」と言って、この神様からもらったこのお金で身代を入れたって。そして、お家に帰って、めでたく結婚もできたという伝えであったって。もうそれを聞いた中城近辺の人々は、もう困ったことがあったらね、すぐこっちにお願いするようになったらしいです。だから、私たちも覚えがあるけど、戦前は兵隊さんなんか、また海外に嫁さんに行くときは、必ず普天間権現をお参りするような習わしがあったんですよね。もう西原からも行きよったよ。普天間権現の神様は、人助けというのかな、そういう御神(うかみ)であったという。 |
| 全体の記録時間数 | 5:31 |
| 物語の時間数 | 5:18 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |