屋良ムルチは龍でなくてね、鰻であるそうだよ。昔ね、屋良村にね、仲の悪い兄弟がいたって。そうして、この兄弟の畑が屋良ムルチの近辺にあったそうですよ。けれど、何かがその人の畑の麦をね、毎晩食い荒らしてよ、そうして、「これはいかないなぁ。」と言ってね、「どういう人が、麦を食い荒らすかな。」と言って、そして、六尺棒を持って行ってね、殺しに来たさ。そうやって行ったときにはね、大きい鰻がね、パクパクとこの麦を食い荒らしているさ、そうして、この人はね、人と思ったさ。そして、六尺棒を持って行って、さんざん叩いてね、殺したって。そうして、この人は驚いてね、「あぁ、これは大変だなぁ。」と言って、家に帰って来てね、非常に親しい友だちにね、「私はどこどこでね、人を殺したが、これね、一緒に片付けてくれないか。」と言ったそうだ。そうしたら、「あぁ、これは私ができないさ。お前一人でやれ。」と言って、追い返したそうだ。そして、これは何も言えなくて来ているわけね、そうして、「あぁ、もうこれはどんなことになってもね、兄弟に頼るしかない。」と言って、そうして、大変仲が悪い兄弟であるけどよ、「そんなら、これはね、仕方ないな、一緒に片付けよう。」と、行ったら鰻になっているわけ。そうして、その鰻を家に取って来てね、そうして、親類に全部分けてくれたんだがね、そのとき非常に親しい友だちが来ておるんだがね、ひと切れもその友だちにはくれなかったそうです。これが伝説である。
| レコード番号 | 47O360839 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C030 |
| 決定題名 | 兄弟の仲直り(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 小波津武 |
| 話者名かな | こはつたけし |
| 生年月日 | 19050126 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県西原町字小波津 |
| 記録日 | 19820218 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 西原町字小波津調査6班T29A15 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 西原町史 別巻西原の民話P79 |
| キーワード | 屋良ムルチ,兄弟の仲直り,ウナギ,兄弟,畑 |
| 梗概(こうがい) | 屋良ムルチは龍でなくてね、鰻であるそうだよ。昔ね、屋良村にね、仲の悪い兄弟がいたって。そうして、この兄弟の畑が屋良ムルチの近辺にあったそうですよ。けれど、何かがその人の畑の麦をね、毎晩食い荒らしてよ、そうして、「これはいかないなぁ。」と言ってね、「どういう人が、麦を食い荒らすかな。」と言って、そして、六尺棒を持って行ってね、殺しに来たさ。そうやって行ったときにはね、大きい鰻がね、パクパクとこの麦を食い荒らしているさ、そうして、この人はね、人と思ったさ。そして、六尺棒を持って行って、さんざん叩いてね、殺したって。そうして、この人は驚いてね、「あぁ、これは大変だなぁ。」と言って、家に帰って来てね、非常に親しい友だちにね、「私はどこどこでね、人を殺したが、これね、一緒に片付けてくれないか。」と言ったそうだ。そうしたら、「あぁ、これは私ができないさ。お前一人でやれ。」と言って、追い返したそうだ。そして、これは何も言えなくて来ているわけね、そうして、「あぁ、もうこれはどんなことになってもね、兄弟に頼るしかない。」と言って、そうして、大変仲が悪い兄弟であるけどよ、「そんなら、これはね、仕方ないな、一緒に片付けよう。」と、行ったら鰻になっているわけ。そうして、その鰻を家に取って来てね、そうして、親類に全部分けてくれたんだがね、そのとき非常に親しい友だちが来ておるんだがね、ひと切れもその友だちにはくれなかったそうです。これが伝説である。 |
| 全体の記録時間数 | 3:29 |
| 物語の時間数 | 2:56 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |