毎晩遅くからね、お菓子を買いに来る女がいたらしいですよね。それで、お菓子を売ってお金を取り、翌日になってそのお金を見たら打ち紙になっていたって。「これは、おかしいな。」と思っていたけど、またも来たので、これは何かと入れ替えているのだろうと思って、今度は、このお金を枕の下に置いて寝たけど、やっぱし翌日になれば、打ち紙になっていた。言葉も確かに言うから、本当の人間だのにな、おかしいなと思っていたとき、この女が買いに来たので、女主人は自分の店員に後追いさせたらしいよ。そしたら、あの美栄橋に七つ墓があったらしいね。まあ今は形はなくなっているからわからんがよ。向こう墓地だったですよ。七ち墓を中心に全部。それで、この女が七ち墓の真ん中に入って行くのをこの店員は見てね、もう驚いて家に帰って、「おばさん、行ってみたら私たちでお菓子を買った女はね、この墓にこうして入り込んで行くのを見たよ。」と言うたらね、「なるほど。」と。今度は翌日ね、この周囲の人に聞いたら、この墓の中でゴツゴツしよったらしいね。不思議と思って、その墓の主はどこのであると、調べてみたら、テーラシカマグチという家のお墓であったらしいよ。それで、向こうにこうこうですからと言うたらよ、身重のまま、亡くなったものがいるって。その子はもう約一週間経っているってね、「もう行ってみたら、中でゴツゴツするから、不思議だから行ってもらえませんか。」と聞いたね、その家の墓に行ったらよ、音がしよったらしいよ。それで、帰って来て、部落の人や親戚を集めて、この墓を掘り起こしてみたらね、子どもが生まれておったらしいですな。その子どもがテーラシカマグチという人でね、そのテーラシカマグチという人は、生きている者とも後生の人とも話ができよったらしいですよ。
| レコード番号 | 47O360814 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C029 |
| 決定題名 | 子育て幽霊 テーラシカマグチ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 仲宗根精恵 |
| 話者名かな | なかそねせいけい |
| 生年月日 | 19160404 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県西原町字翁長 |
| 記録日 | 19820219 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 西原町字翁長調査2班9班T28A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 青年の寄り合いで聞いた |
| 文字化資料 | 西原町史 別巻西原の民話P65 |
| キーワード | 子育て幽霊,テーラシカマグチ,打紙,墓 |
| 梗概(こうがい) | 毎晩遅くからね、お菓子を買いに来る女がいたらしいですよね。それで、お菓子を売ってお金を取り、翌日になってそのお金を見たら打ち紙になっていたって。「これは、おかしいな。」と思っていたけど、またも来たので、これは何かと入れ替えているのだろうと思って、今度は、このお金を枕の下に置いて寝たけど、やっぱし翌日になれば、打ち紙になっていた。言葉も確かに言うから、本当の人間だのにな、おかしいなと思っていたとき、この女が買いに来たので、女主人は自分の店員に後追いさせたらしいよ。そしたら、あの美栄橋に七つ墓があったらしいね。まあ今は形はなくなっているからわからんがよ。向こう墓地だったですよ。七ち墓を中心に全部。それで、この女が七ち墓の真ん中に入って行くのをこの店員は見てね、もう驚いて家に帰って、「おばさん、行ってみたら私たちでお菓子を買った女はね、この墓にこうして入り込んで行くのを見たよ。」と言うたらね、「なるほど。」と。今度は翌日ね、この周囲の人に聞いたら、この墓の中でゴツゴツしよったらしいね。不思議と思って、その墓の主はどこのであると、調べてみたら、テーラシカマグチという家のお墓であったらしいよ。それで、向こうにこうこうですからと言うたらよ、身重のまま、亡くなったものがいるって。その子はもう約一週間経っているってね、「もう行ってみたら、中でゴツゴツするから、不思議だから行ってもらえませんか。」と聞いたね、その家の墓に行ったらよ、音がしよったらしいよ。それで、帰って来て、部落の人や親戚を集めて、この墓を掘り起こしてみたらね、子どもが生まれておったらしいですな。その子どもがテーラシカマグチという人でね、そのテーラシカマグチという人は、生きている者とも後生の人とも話ができよったらしいですよ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:48 |
| 物語の時間数 | 2:43 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |