中国で、22、3ぐらいなる青年がいたらしいんだよ。で、まあ、支那まで来てね。その青年はね、嫁さんは絶対もらわんという、その意志を持ってね、もお一生終わるつもりでよ、易者にね、「易者としてはどう見てますか。」ちって言ったらしいんだよ。ほんで、易者の言い分にはね、「あんたの嫁さんはね、あんたの人相見たら、今から、何ヵ月か後のね何月何日にね、どこそこの村にあんたの嫁さんになるお嬢さんが生まれる。」ちゅうんだよ。言ったもんだからね、「いや、私は、もう絶対嫁はもらわんと、そういう主義を持っているもんだから一生もらわん。独身しようと思っている。」とそう言ってね、まあ相手がそう言ったからね、「その嫁さんになるそのお嬢さんはね、その村に行ってね、すぐ殺してこないか。」と言って、頬かむりしてね、それでその村に行ったらね、ちょうど生まれてね、マニサンみたいに、出産祝いやったらしいんだよ。青年は、頬かむりして、すぐ包丁持ってね、刺したらしいんだよ。ほんで追われたけんど、あんまり走るもんだから、もう捕まえられんでそのまま逃げてね。で、それも青年はとても、まあ真面目ではあるけんど、一風まあ変わってたさ。人のためにも非常に尽くしてるし、んでこの青年の住む村の人がね、「この人は、資格があるからね、王様なさないか。」って言ってよ、みんなで、もう王様なしたらしいんだよ。国王というよりも、その省と県と色々ある。それは県の下かもしらんけどね、そこの王様なった。みんなでこれ背負ってなしたらしいんだよ。で、一八年後にさ、王様なったもんだから、で、みんな閣僚が言うにはね、「王様なったらね、嫁さんがいないと外交的に都合悪い。」ちゅうんだよ。ほんで、どうしても内外交のあれとらないかんからな、嫁さんがいるからね。ほんで、ある閣僚がね、「どこそこの村にとっても美人がいるからね、それを嫁さんにしよう。」と言ってね、その王様に言ったらしいんだよ。王様はしかたなく、「もうわしは嫁さん探さんつもりないんだけどね、もう王様になったもんだから、もうあんた方が言う通りにね、嫁さんもらってもいいです。」ほんで、いよいよね、嫁さんもらうなったらしいんだよ。ほんで、もう金の駕籠持っていって乗せてね、ほんで、城内に嫁さん来たらしいんだ。ほんで、その、嫁さんも、ものすごくきれいしね、もういつもこっちに花を付けてね。花をねいつもここにくっつけてたらしいんだ。ほんで、その王様が言い分にはね、「お前は昼も夜もしょっちゅう花ばっかり付けとるが、付けてる訳は何か。」っち言ったらしい。「それ取りなさい。」って言ってもね、「いや、取ったらねこっち傷があるからね、それは取るはできない。」「じゃあ見せてくれ。」って言って、見せたらね、包丁の型だわけさあ。ほんで、「何でお前、傷があるのか。」って言って。「私が生まれる時、もうどこの野蛮人か知らんけどね、すぐ入ってきてからにね、私のね、頭を包丁で刺してからね、すぐ逃げたらしいんですよ。」って言ったらしいんだよ。それびっくりしてね、自分がやったんだのにね。ほんで、それは言わんかったらしいけどね、「ああ、そうか、そういう者もいたんだなあ。」って言っていてよ。で、だから、人間はね、この世の中に人間はその生まれたらね、必ずもう将来はね、誰々と住み、夫婦になるということはね、もう決まってるらしいんだよ。
| レコード番号 | 47O416220 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C330 |
| 決定題名 | 赤縄の縁(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 沢岻安徳 |
| 話者名かな | たくしあんとく |
| 生年月日 | 19220826 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 嘉手納町野国 |
| 記録日 | 19940718 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 嘉手納T33A07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | かでなの民話P292 |
| キーワード | 支那,青年,嫁,易者,包丁,金の駕籠,夫婦 |
| 梗概(こうがい) | 中国で、22、3ぐらいなる青年がいたらしいんだよ。で、まあ、支那まで来てね。その青年はね、嫁さんは絶対もらわんという、その意志を持ってね、もお一生終わるつもりでよ、易者にね、「易者としてはどう見てますか。」ちって言ったらしいんだよ。ほんで、易者の言い分にはね、「あんたの嫁さんはね、あんたの人相見たら、今から、何ヵ月か後のね何月何日にね、どこそこの村にあんたの嫁さんになるお嬢さんが生まれる。」ちゅうんだよ。言ったもんだからね、「いや、私は、もう絶対嫁はもらわんと、そういう主義を持っているもんだから一生もらわん。独身しようと思っている。」とそう言ってね、まあ相手がそう言ったからね、「その嫁さんになるそのお嬢さんはね、その村に行ってね、すぐ殺してこないか。」と言って、頬かむりしてね、それでその村に行ったらね、ちょうど生まれてね、マニサンみたいに、出産祝いやったらしいんだよ。青年は、頬かむりして、すぐ包丁持ってね、刺したらしいんだよ。ほんで追われたけんど、あんまり走るもんだから、もう捕まえられんでそのまま逃げてね。で、それも青年はとても、まあ真面目ではあるけんど、一風まあ変わってたさ。人のためにも非常に尽くしてるし、んでこの青年の住む村の人がね、「この人は、資格があるからね、王様なさないか。」って言ってよ、みんなで、もう王様なしたらしいんだよ。国王というよりも、その省と県と色々ある。それは県の下かもしらんけどね、そこの王様なった。みんなでこれ背負ってなしたらしいんだよ。で、一八年後にさ、王様なったもんだから、で、みんな閣僚が言うにはね、「王様なったらね、嫁さんがいないと外交的に都合悪い。」ちゅうんだよ。ほんで、どうしても内外交のあれとらないかんからな、嫁さんがいるからね。ほんで、ある閣僚がね、「どこそこの村にとっても美人がいるからね、それを嫁さんにしよう。」と言ってね、その王様に言ったらしいんだよ。王様はしかたなく、「もうわしは嫁さん探さんつもりないんだけどね、もう王様になったもんだから、もうあんた方が言う通りにね、嫁さんもらってもいいです。」ほんで、いよいよね、嫁さんもらうなったらしいんだよ。ほんで、もう金の駕籠持っていって乗せてね、ほんで、城内に嫁さん来たらしいんだ。ほんで、その、嫁さんも、ものすごくきれいしね、もういつもこっちに花を付けてね。花をねいつもここにくっつけてたらしいんだ。ほんで、その王様が言い分にはね、「お前は昼も夜もしょっちゅう花ばっかり付けとるが、付けてる訳は何か。」っち言ったらしい。「それ取りなさい。」って言ってもね、「いや、取ったらねこっち傷があるからね、それは取るはできない。」「じゃあ見せてくれ。」って言って、見せたらね、包丁の型だわけさあ。ほんで、「何でお前、傷があるのか。」って言って。「私が生まれる時、もうどこの野蛮人か知らんけどね、すぐ入ってきてからにね、私のね、頭を包丁で刺してからね、すぐ逃げたらしいんですよ。」って言ったらしいんだよ。それびっくりしてね、自分がやったんだのにね。ほんで、それは言わんかったらしいけどね、「ああ、そうか、そういう者もいたんだなあ。」って言っていてよ。で、だから、人間はね、この世の中に人間はその生まれたらね、必ずもう将来はね、誰々と住み、夫婦になるということはね、もう決まってるらしいんだよ。 |
| 全体の記録時間数 | 6:06 |
| 物語の時間数 | 5:58 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |