昔、首里に親泊里主と佐久川里主という仲のよい友達がいた。ある日、佐久川がちょっとした事件で牢屋に入れられることになった。親泊はその当時ヒラジ(警察)の役人だった。しばらくして佐久川に打ち首の命令が出され、その打ち首をする役目が親泊に当たった。その夜、親泊は心配して佐久川にそのことを話すと、佐久川は、「他人に打たれるより、友人のお前に打たれた方が俺は幸福だから心配しなくていい」と言う。親泊は「私に良い案がある。死刑のときの準備鐘を鳴らすと、お前を峰打ちにするから、そしたら穴の中にひっくり返っていなさい。そしたら後で私が助けて山原へ逃がしてやる」と言った。しかし当日は偉い人や大勢の人達が見ているので、峰打ちすることが出来ず、親泊は本当に首を切ってしまった。それから十数年経って、親泊は出世し、土地調査員になった。ある日、国頭の部落を調査して回っていると、日が暮れてしまった。よく見ると、そこに十数年前死んだはずの佐久川が畑仕事をしている。驚いた親泊が「お前、生きていたのか」と言うと、佐久川は「お前が峰打ちしたので助かって、世話になった主人の娘と結婚し、今は3人の子供もいる」と言う。親泊は佐久川の家へ行って一緒に酒を飲んで休んでいると、佐久川は「酒を買いに」と言って出掛けてしまった。そのうち親泊は寝入ってしまい、目が醒めるとそこは草の生えた木の下だった。
| レコード番号 | 47O235864 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C312 |
| 決定題名 | 佐久川の亡霊(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 佐久川のマジムン |
| 話者名 | 沢岻安徳 |
| 話者名かな | たくしあんとく |
| 生年月日 | 19220826 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 嘉手納町字野国 |
| 記録日 | 19930829 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 嘉手納T13A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | かでなの民話P279 |
| キーワード | 峰打ち,準備鐘,亡霊 |
| 梗概(こうがい) | 昔、首里に親泊里主と佐久川里主という仲のよい友達がいた。ある日、佐久川がちょっとした事件で牢屋に入れられることになった。親泊はその当時ヒラジ(警察)の役人だった。しばらくして佐久川に打ち首の命令が出され、その打ち首をする役目が親泊に当たった。その夜、親泊は心配して佐久川にそのことを話すと、佐久川は、「他人に打たれるより、友人のお前に打たれた方が俺は幸福だから心配しなくていい」と言う。親泊は「私に良い案がある。死刑のときの準備鐘を鳴らすと、お前を峰打ちにするから、そしたら穴の中にひっくり返っていなさい。そしたら後で私が助けて山原へ逃がしてやる」と言った。しかし当日は偉い人や大勢の人達が見ているので、峰打ちすることが出来ず、親泊は本当に首を切ってしまった。それから十数年経って、親泊は出世し、土地調査員になった。ある日、国頭の部落を調査して回っていると、日が暮れてしまった。よく見ると、そこに十数年前死んだはずの佐久川が畑仕事をしている。驚いた親泊が「お前、生きていたのか」と言うと、佐久川は「お前が峰打ちしたので助かって、世話になった主人の娘と結婚し、今は3人の子供もいる」と言う。親泊は佐久川の家へ行って一緒に酒を飲んで休んでいると、佐久川は「酒を買いに」と言って出掛けてしまった。そのうち親泊は寝入ってしまい、目が醒めるとそこは草の生えた木の下だった。 |
| 全体の記録時間数 | 9:07 |
| 物語の時間数 | 9:00 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |