昔、子供は学校から帰ると水汲みと食糧探しのために海や野原に行っていた。貧しい男は口減らしのために年期奉公に出てお金をもらっていた。そういう時代に一人の孝行息子がいた。息子は貧しい家に生まれて、家族を助けるために年期奉公に出た。昼はよその村で働き、夜は自分が奉公していた家がくれた食べ物を、自分は食べたいのを我慢して父と母に上げた。息子は父母の喜ぶ顔を見て満足し、親孝行を尽くした。ある年の夜、大晦日の夜更けに、息子が家に帰る途中、一人のお爺さんが棺箱(お棺)を担いでいるところにぱったり会った。息子が、「お爺さんどうしたか、こんな夜更けに」と尋ねると、お爺さんは、「実は自分にはたった一人の孫がいたが、死んでしまったのです。貧乏人には手伝ってくれる人も、助けてくれる人もいない」と言った。息子は「それは気の毒だ。私が加勢してあげましょう。私に担がせて下さい」と言って歩いた。歩いているうちにお爺さんはいつの間にか消えてしまっていた。息子は驚いて、「ああ、困った。この棺桶はどうしたもんだ」と考えに考え抜いたが、仕方がないので家に持って帰った。息子は父母に一部始終を話した。両親が「ふたを開けてみよう」と言って開けてみると、中には目もくらむほどの黄金がいっぱい詰まっていた。父と母は神の贈り物だと喜び、近所、親戚を呼んで盛大にお祝いした。それから家族は金持ちになった。正月にみかん、赤、黄、白の色紙で仏壇、カマドを飾るのは、こいう息子の話から始まった。
| レコード番号 | 47O233552 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C179 |
| 決定題名 | 大歳の宝(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 羽地栄 |
| 話者名かな | はねじさかい |
| 生年月日 | 19130301 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 平良市 |
| 記録日 | 19960904 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 平良T78A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 年期奉公,大晦日,老人,棺箱,黄金 |
| 梗概(こうがい) | 昔、子供は学校から帰ると水汲みと食糧探しのために海や野原に行っていた。貧しい男は口減らしのために年期奉公に出てお金をもらっていた。そういう時代に一人の孝行息子がいた。息子は貧しい家に生まれて、家族を助けるために年期奉公に出た。昼はよその村で働き、夜は自分が奉公していた家がくれた食べ物を、自分は食べたいのを我慢して父と母に上げた。息子は父母の喜ぶ顔を見て満足し、親孝行を尽くした。ある年の夜、大晦日の夜更けに、息子が家に帰る途中、一人のお爺さんが棺箱(お棺)を担いでいるところにぱったり会った。息子が、「お爺さんどうしたか、こんな夜更けに」と尋ねると、お爺さんは、「実は自分にはたった一人の孫がいたが、死んでしまったのです。貧乏人には手伝ってくれる人も、助けてくれる人もいない」と言った。息子は「それは気の毒だ。私が加勢してあげましょう。私に担がせて下さい」と言って歩いた。歩いているうちにお爺さんはいつの間にか消えてしまっていた。息子は驚いて、「ああ、困った。この棺桶はどうしたもんだ」と考えに考え抜いたが、仕方がないので家に持って帰った。息子は父母に一部始終を話した。両親が「ふたを開けてみよう」と言って開けてみると、中には目もくらむほどの黄金がいっぱい詰まっていた。父と母は神の贈り物だと喜び、近所、親戚を呼んで盛大にお祝いした。それから家族は金持ちになった。正月にみかん、赤、黄、白の色紙で仏壇、カマドを飾るのは、こいう息子の話から始まった。 |
| 全体の記録時間数 | 7:39 |
| 物語の時間数 | 7:39 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |