大麦はなんで、水を入れてつくかというのはね、あれは昔の継子狂言から出た麦つきさ。あれはね、先妻の子はね、松という男の子と妹の女の子の二人いるでしょう。それから母親は亡くなって、それで今度後妻をもらった。後妻には、女の子一人いたから、「先妻のこの子がいたらこの家庭の大黒柱とられてしまう。」とその後妻の欲張りから出たものでしよう。「どうしたらこの家から継子を追い出せるか。」と思って、その短気から出たものでしようね。大麦の水かけないとつかれないものだが、やはり、継母から、「どこまで行って来るまでにこの麦をついておきなさいよ。」と言われているわけ。それでもう麦は水をかけないとついてもついてももうつかれないでしょう。だから、二人の継子は、杵を臼に置いてもう泣きながら、歌を歌うわけ。「育てない親が 何で私を生んだのか 産まないうちに 死ねばよかったのに」それで泣いて親を恨むわけ。「私を生まないうちに死んでいればよかったのに。」って思ったわけね、松という男の子が涙を落しているわけ。涙の落ちたところはつけたから、「ほれほれ麦は水をかけてつくものだね。」ともう喜んで、今度妹が水を持って来てかけてでしょう。夕飯に食べられるようについて、つきあげてもちゃんとそこにおいてあるのにね、継母は出すつもりだから、「誰が水をかけてつけといったか。もうお前は継親のいうことも聞けないなら出て行け。」と言って怒るわけよ。もうそう言ったので、「あざみという草は、踏めば痛い 継親の扱いは こんなにひどいのか。」と言ってもう足の向くままに出て行くわけよ。
| レコード番号 | 47O412968 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C119 |
| 決定題名 | 継子の麦つき(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 山城カツ |
| 話者名かな | やましろかつ |
| 生年月日 | 19121221 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 石川市山城 |
| 記録日 | 19820803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石川市T34B13 |
| 元テープ管理者 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いしかわの民話昔話編P96 |
| キーワード | 大麦,水,継子狂言,継子,継母,あざみ |
| 梗概(こうがい) | 大麦はなんで、水を入れてつくかというのはね、あれは昔の継子狂言から出た麦つきさ。あれはね、先妻の子はね、松という男の子と妹の女の子の二人いるでしょう。それから母親は亡くなって、それで今度後妻をもらった。後妻には、女の子一人いたから、「先妻のこの子がいたらこの家庭の大黒柱とられてしまう。」とその後妻の欲張りから出たものでしよう。「どうしたらこの家から継子を追い出せるか。」と思って、その短気から出たものでしようね。大麦の水かけないとつかれないものだが、やはり、継母から、「どこまで行って来るまでにこの麦をついておきなさいよ。」と言われているわけ。それでもう麦は水をかけないとついてもついてももうつかれないでしょう。だから、二人の継子は、杵を臼に置いてもう泣きながら、歌を歌うわけ。「育てない親が 何で私を生んだのか 産まないうちに 死ねばよかったのに」それで泣いて親を恨むわけ。「私を生まないうちに死んでいればよかったのに。」って思ったわけね、松という男の子が涙を落しているわけ。涙の落ちたところはつけたから、「ほれほれ麦は水をかけてつくものだね。」ともう喜んで、今度妹が水を持って来てかけてでしょう。夕飯に食べられるようについて、つきあげてもちゃんとそこにおいてあるのにね、継母は出すつもりだから、「誰が水をかけてつけといったか。もうお前は継親のいうことも聞けないなら出て行け。」と言って怒るわけよ。もうそう言ったので、「あざみという草は、踏めば痛い 継親の扱いは こんなにひどいのか。」と言ってもう足の向くままに出て行くわけよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:56 |
| 物語の時間数 | 3:49 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |