門口金持の話(シマグチ)

概要

内地からいらっしゃったその方は、台風にあい、船が流されてきたもんだから、門口(じょーぐち)という家にね、「家を貸してくれ。家を貸してくれ。」といってきた。断わることもできなくて、家を貸したんだよ。家を貸してみると、その人は内地の方で、たくさんお金があったらしい。それで、金持ちが門口(じょーぐち)の家を貸りて住んでいたもんだから、門口金持(えーき)と呼ばれるようになったんであって、門口(じょーぐち)とは何の関係もない。伊波の門口(じょーぐち)の家はそこにあるが、関係ない。私のおじーたちが、よく話をしていたんだが。この人は内地からいらっしゃった方で、お金をたくさん持っていた。伊波村の人で、この人からお金を借りない人はいなかったらしい。いなかったので、それで伊波の村の人たちは、「どうだい、あいつは内地の人だから、あいつから借りた金は踏み倒してやろうなあ。」と、お金を払う日になると、借金した人たちは集って、皆で相談したって。そしたら、この内地の人は、「お金は命と同じだ。」といって、天願(てぃんぐわ)なーアブという所に入って死んでしまった。そういうことで、この人は学校の前に墓を造ってあったが、墓は造ってあっても、いやな死に方をしているといって、墓の傍らに葬られていて、まだ墓には入れてなしい。私も知っているが。そういうことで、門口(じょーぐち)とは何の関係もないんだよ。仏壇も門口(じょーぐち)が預っているだけであって。それで、そのままではよくないからといって、易者のところへ行っても、「あなたがたがあたりまえじゃないから出しなさい。」といわれるが、「私が一緒にいるので、仏の縁者が見つかるまで、私が預っておく。」と。今でも門口(じょーぐち)にまつられている。門口(じょーぐち)の一門でも何でもないんだよ、大和の人であって。私のお父さんも、そう話していた。「門口金持(じょーぐちうぇーき)というのは、門口(じょーぐち)の屋敷に家を貸していたので、門口金持(じょーぐちうぇーき)と呼ばれるようになったんであって、門口(じょーぐち)とは何の関係もないんだよ。」と。

再生時間:2:36

民話詳細DATA

レコード番号 47O412932
CD番号 47O41C117
決定題名 門口金持の話(シマグチ)
話者がつけた題名
話者名 伊波マス
話者名かな いはます
生年月日 18940505
性別
出身地 石川市伊波
記録日 19820803
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石川市T33A03
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 いしかわの民話伝説編P147
キーワード 台風,門口金持,
梗概(こうがい) 内地からいらっしゃったその方は、台風にあい、船が流されてきたもんだから、門口(じょーぐち)という家にね、「家を貸してくれ。家を貸してくれ。」といってきた。断わることもできなくて、家を貸したんだよ。家を貸してみると、その人は内地の方で、たくさんお金があったらしい。それで、金持ちが門口(じょーぐち)の家を貸りて住んでいたもんだから、門口金持(えーき)と呼ばれるようになったんであって、門口(じょーぐち)とは何の関係もない。伊波の門口(じょーぐち)の家はそこにあるが、関係ない。私のおじーたちが、よく話をしていたんだが。この人は内地からいらっしゃった方で、お金をたくさん持っていた。伊波村の人で、この人からお金を借りない人はいなかったらしい。いなかったので、それで伊波の村の人たちは、「どうだい、あいつは内地の人だから、あいつから借りた金は踏み倒してやろうなあ。」と、お金を払う日になると、借金した人たちは集って、皆で相談したって。そしたら、この内地の人は、「お金は命と同じだ。」といって、天願(てぃんぐわ)なーアブという所に入って死んでしまった。そういうことで、この人は学校の前に墓を造ってあったが、墓は造ってあっても、いやな死に方をしているといって、墓の傍らに葬られていて、まだ墓には入れてなしい。私も知っているが。そういうことで、門口(じょーぐち)とは何の関係もないんだよ。仏壇も門口(じょーぐち)が預っているだけであって。それで、そのままではよくないからといって、易者のところへ行っても、「あなたがたがあたりまえじゃないから出しなさい。」といわれるが、「私が一緒にいるので、仏の縁者が見つかるまで、私が預っておく。」と。今でも門口(じょーぐち)にまつられている。門口(じょーぐち)の一門でも何でもないんだよ、大和の人であって。私のお父さんも、そう話していた。「門口金持(じょーぐちうぇーき)というのは、門口(じょーぐち)の屋敷に家を貸していたので、門口金持(じょーぐちうぇーき)と呼ばれるようになったんであって、門口(じょーぐち)とは何の関係もないんだよ。」と。
全体の記録時間数 2:40
物語の時間数 2:36
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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