六月になって、この稲刈りの時分になったら、どこからともなくこう夕方ね、ボラの音が聞こえてきたわけ。それでもう親たちみんな縁側にすわって、「またも遺念ボラが鳴ったねえ。」と話が出た。そうして、「この遺念ボラはどこで吹いているのかねえ。」と思って、あっち行って聞いたら、あっちにも聞こえるし、こっちきて聞いたらこっちの方に聞こえて、もう全然方向がつかまえられないらしい。ほんでこれは、 「どうして、この遺念ボラが鳴るのかねえ。」と聞くと、昔は稲の番をする人がいたんだって。稲を刈って干していると、それを盗む人がいたわけねえ。それで、ある部落からもう稲を番する人をおいて、その人はボラを吹きながら番をしていたらしいねえ。すると、その人が亡くなったんだって。そう、死んだので、お棺にボラを入れて葬ったらしい。それでいつも、稲の時分になると、ボラを吹く音が聞こえるので、「やっばり死んでからも、そのボラを吹いて番をしているんだねえ。」という話があった。そう聞えましたよう、戦前まで。
| レコード番号 | 47O412346 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C090 |
| 決定題名 | 遺念ボラ(シマグチ混) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 石川静江 |
| 話者名かな | いしかわしずえ |
| 生年月日 | 19110412 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 石川市東恩納 |
| 記録日 | 19820613 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石川市T07A14 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いしかわの民話伝説編P250 |
| キーワード | 六月,稲刈り,遺念ボラ,番をしている |
| 梗概(こうがい) | 六月になって、この稲刈りの時分になったら、どこからともなくこう夕方ね、ボラの音が聞こえてきたわけ。それでもう親たちみんな縁側にすわって、「またも遺念ボラが鳴ったねえ。」と話が出た。そうして、「この遺念ボラはどこで吹いているのかねえ。」と思って、あっち行って聞いたら、あっちにも聞こえるし、こっちきて聞いたらこっちの方に聞こえて、もう全然方向がつかまえられないらしい。ほんでこれは、 「どうして、この遺念ボラが鳴るのかねえ。」と聞くと、昔は稲の番をする人がいたんだって。稲を刈って干していると、それを盗む人がいたわけねえ。それで、ある部落からもう稲を番する人をおいて、その人はボラを吹きながら番をしていたらしいねえ。すると、その人が亡くなったんだって。そう、死んだので、お棺にボラを入れて葬ったらしい。それでいつも、稲の時分になると、ボラを吹く音が聞こえるので、「やっばり死んでからも、そのボラを吹いて番をしているんだねえ。」という話があった。そう聞えましたよう、戦前まで。 |
| 全体の記録時間数 | 1:30 |
| 物語の時間数 | 1:16 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |