このマシーハーメーは、石川村の仲又吉(なかまてーし)という家にお生まれになった。西前当(いりめんとー)というところへ嫁に行かれ、子ども二人、娘二人お産みになっていたけれど、神がかりふうになったといって、その家から出された。後で自分の娘の嫁ぎ先で一緒に暮しておりましたが。ばあさんは、いつも畑の行き帰りや、ひまな時には、福木(ふくぎ)の種を、屋敷のまわりに絶えず植えつけられていらっしゃったので、「ねえ、どうして、そんなにして、そんな福木(ふくじ)の種ばかり植えつけるの、ばあさん。」と子どもながらにあんまり珍らしいものだから、聞いてみると、「やがて沖縄にオランダーが攻めてきて、島は全部火の海となって焼き払われる。その時には、もう家もみんな焼かれ、木ひとつも残らないはずだから、その時のために、少しでも木が残るようにしておかないといけないから、それで福木(ふくじ)の種を植えているんだよ。」その時は誰もが、この人のことを、きちがいの扱いをしていたわけなんですが、こうして戦争も起り、なるほど、もうこんな大きな戦争が起るとは、誰も夢にさえも思わなかったことなので、ああこんなにも大きな戦争になり、そして沖縄は、この人のいわれた通り、特に石川は、もうあんなにたくさんあった福木(ふくじ)もみんななくなって。それで、屋敷の境もわからなくなるくらい、そのフクギもなくなってしまいました。それで、今になって始めて、「ヘえ、この人のいわれたことは、ただごとではなかったんだなあ。やっぱり神からの、本当にまことがある神からの予言だったんだねえ。」と、今になって、つくづく思います。今ではこのばあさんの孫たちも元気で、みんな栄え暮しております。
| レコード番号 | 47O412229 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C085 |
| 決定題名 | マシーハーメー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 石川実 |
| 話者名かな | いしかわみのる |
| 生年月日 | 19240518 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 石川市石川 |
| 記録日 | 19820314 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石川市T01B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いしかわの民話伝説編P97 |
| キーワード | マシーハーメー,石川村の仲又吉,西前当,神がかり,沖縄,オランダー,戦争,予言,火の海,福木 |
| 梗概(こうがい) | このマシーハーメーは、石川村の仲又吉(なかまてーし)という家にお生まれになった。西前当(いりめんとー)というところへ嫁に行かれ、子ども二人、娘二人お産みになっていたけれど、神がかりふうになったといって、その家から出された。後で自分の娘の嫁ぎ先で一緒に暮しておりましたが。ばあさんは、いつも畑の行き帰りや、ひまな時には、福木(ふくぎ)の種を、屋敷のまわりに絶えず植えつけられていらっしゃったので、「ねえ、どうして、そんなにして、そんな福木(ふくじ)の種ばかり植えつけるの、ばあさん。」と子どもながらにあんまり珍らしいものだから、聞いてみると、「やがて沖縄にオランダーが攻めてきて、島は全部火の海となって焼き払われる。その時には、もう家もみんな焼かれ、木ひとつも残らないはずだから、その時のために、少しでも木が残るようにしておかないといけないから、それで福木(ふくじ)の種を植えているんだよ。」その時は誰もが、この人のことを、きちがいの扱いをしていたわけなんですが、こうして戦争も起り、なるほど、もうこんな大きな戦争が起るとは、誰も夢にさえも思わなかったことなので、ああこんなにも大きな戦争になり、そして沖縄は、この人のいわれた通り、特に石川は、もうあんなにたくさんあった福木(ふくじ)もみんななくなって。それで、屋敷の境もわからなくなるくらい、そのフクギもなくなってしまいました。それで、今になって始めて、「ヘえ、この人のいわれたことは、ただごとではなかったんだなあ。やっぱり神からの、本当にまことがある神からの予言だったんだねえ。」と、今になって、つくづく思います。今ではこのばあさんの孫たちも元気で、みんな栄え暮しております。 |
| 全体の記録時間数 | 3:46 |
| 物語の時間数 | 3:46 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |