昔、沖縄には年に一回馬競争があった。これは一年の大きな行事であった。名馬を持っている人は、馬においしいものを食わせて、馬競争の日までに立派な馬を育てあげていたようである。この時期と同じ頃、渡嘉敷ペークという人がいた。この人は知恵のある人であり、大変立派な人でったが、お金はたくさんなく、馬一頭でも買う金がない。どうにかしてこの馬競争に出て、一等賞になろうと思って、色々考えたあげく、ある農家で一頭の馬をさがしてきた。雌馬でやせ馬であったが、それに、って馬場に来たので、多くの見物客は、「ペークは、どうしてこんなにやせた雌馬に乗ってきたのかなあ。」と珍しそうにしていた。いよいよ馬競争がはじまっ、沖縄中の優秀な馬が集まって走りはじめた。良い馬は、一周、二周までは、一等、二等、三等となっていたが、三周目頃から、一等を走っていた馬は、ペークの乗っている雌馬のう
しろについて、二等になっていた。上等の馬に乗っている人が、早く先になろうと馬にムチをかけても、馬
は絶対前に出ない。とうとうそのまま、ペークの馬が一等になった。ペークは、知恵者であるので、発情期
の馬に乗って歩くと、必ず他の馬は、雌馬の臭をかいであとにつく、ということを知っていたのである。
| レコード番号 | 47O421980 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C061 |
| 決定題名 | 渡嘉敷ペーク 馬競争(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 上江洲安英 |
| 話者名かな | うえずあんえい |
| 生年月日 | 19100302 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 具志川市塩屋 |
| 記録日 | 19800806 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T55 B12 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市の民話ふるさとの昔ばなし190頁 通観732頁 |
| キーワード | 馬競争,名馬,渡嘉敷ペーク,メス馬,痩せ馬, |
| 梗概(こうがい) | 昔、沖縄には年に一回馬競争があった。これは一年の大きな行事であった。名馬を持っている人は、馬においしいものを食わせて、馬競争の日までに立派な馬を育てあげていたようである。この時期と同じ頃、渡嘉敷ペークという人がいた。この人は知恵のある人であり、大変立派な人でったが、お金はたくさんなく、馬一頭でも買う金がない。どうにかしてこの馬競争に出て、一等賞になろうと思って、色々考えたあげく、ある農家で一頭の馬をさがしてきた。雌馬でやせ馬であったが、それに、って馬場に来たので、多くの見物客は、「ペークは、どうしてこんなにやせた雌馬に乗ってきたのかなあ。」と珍しそうにしていた。いよいよ馬競争がはじまっ、沖縄中の優秀な馬が集まって走りはじめた。良い馬は、一周、二周までは、一等、二等、三等となっていたが、三周目頃から、一等を走っていた馬は、ペークの乗っている雌馬のう しろについて、二等になっていた。上等の馬に乗っている人が、早く先になろうと馬にムチをかけても、馬 は絶対前に出ない。とうとうそのまま、ペークの馬が一等になった。ペークは、知恵者であるので、発情期 の馬に乗って歩くと、必ず他の馬は、雌馬の臭をかいであとにつく、ということを知っていたのである。 |
| 全体の記録時間数 | 3:34 |
| 物語の時間数 | 3:34 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |