ナナユヒーの話は、親孝行息子の話だよ。親があまりにも根性が悪く借金もあった。息子は、身代金としてお金を借りて親に渡すという、一回売られては、また、儲けて返し、これが七回も繰り返されたわけ。
借りた身代金は、何百貫にもなっていたが、一生懸命働き、返すということをやっていた。親は借金をしても、「君が親のことをするのは当たり前。親の言いつけを守って孝行しなさい。」と言っていた。それほど、親孝行をしたんだね。そして、雇い主の家で、身代金を借りて、その借りた金は儲けて返し、また借りては返すということが、七回もあったわけ。親孝行の息子は、非常に正直者、働き者であったので、主人は、盆正月に家に帰る晩は「親の孝行もやれよ。」と、言って、お土産も持たせたりしていた。最後には、この七堀畑という非常に細長い畑を、へそくりとして与え、七堀畑に、お金と一緒に黄金を埋めて徳をつけてやった。親孝行息子は、「貴殿の土地に、この黄金がありました。貴殿が取ってください。」と、言うと、 「いやいや、君は親孝行な者、君に徳があったからなので、必ず君が取って呉れ。」「いいえ、これは貴殿の土地に有ったので、貴殿のです。」と言って、互いに譲らず、そうして後は、主人が言うには、「いや、君に徳があったので、この土地にその黄金はあって、君に徳が無ければこれは無い。」と。その主人は、自分が仕組んだ宝も取らなかったって。後は、七回も親に売られ、儲け出した孝行者が持って帰って、また、親の孝行をしたという徳のある話だ そうして、これがへそくりとして貰った畑に七堀畑という。この畑の側に、お墓があったが、この七堀畑の付近にあったので、七堀墓、こう名が付けられている。七回売られても、親孝行をしたという話。これが七堀畑の由来。
| レコード番号 | 47O421838 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C057 |
| 決定題名 | 七掘畑(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | ナナユヒー畑 |
| 話者名 | 福原兼良 |
| 話者名かな | ふくはらけんりょう |
| 生年月日 | 18990118 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 具志川市安慶名 |
| 記録日 | 19800805 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T52 A5 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻上493頁 |
| キーワード | ナナユヒー,ドゥシル,借金,親孝行者,畑,黄金,徳 |
| 梗概(こうがい) | ナナユヒーの話は、親孝行息子の話だよ。親があまりにも根性が悪く借金もあった。息子は、身代金としてお金を借りて親に渡すという、一回売られては、また、儲けて返し、これが七回も繰り返されたわけ。 借りた身代金は、何百貫にもなっていたが、一生懸命働き、返すということをやっていた。親は借金をしても、「君が親のことをするのは当たり前。親の言いつけを守って孝行しなさい。」と言っていた。それほど、親孝行をしたんだね。そして、雇い主の家で、身代金を借りて、その借りた金は儲けて返し、また借りては返すということが、七回もあったわけ。親孝行の息子は、非常に正直者、働き者であったので、主人は、盆正月に家に帰る晩は「親の孝行もやれよ。」と、言って、お土産も持たせたりしていた。最後には、この七堀畑という非常に細長い畑を、へそくりとして与え、七堀畑に、お金と一緒に黄金を埋めて徳をつけてやった。親孝行息子は、「貴殿の土地に、この黄金がありました。貴殿が取ってください。」と、言うと、 「いやいや、君は親孝行な者、君に徳があったからなので、必ず君が取って呉れ。」「いいえ、これは貴殿の土地に有ったので、貴殿のです。」と言って、互いに譲らず、そうして後は、主人が言うには、「いや、君に徳があったので、この土地にその黄金はあって、君に徳が無ければこれは無い。」と。その主人は、自分が仕組んだ宝も取らなかったって。後は、七回も親に売られ、儲け出した孝行者が持って帰って、また、親の孝行をしたという徳のある話だ そうして、これがへそくりとして貰った畑に七堀畑という。この畑の側に、お墓があったが、この七堀畑の付近にあったので、七堀墓、こう名が付けられている。七回売られても、親孝行をしたという話。これが七堀畑の由来。 |
| 全体の記録時間数 | 3:48 |
| 物語の時間数 | 3:48 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |