昔、お城の庭で、馬の交尾を見せた。馬の発情は動物の中で一番強いらしく、それを見て興奮しない男女はいないということで、交尾を見せたらしい。そうして、お城にいる美女たちがみな集められて、御主加那志前が、「さあ、みんなはどれくらいクイ(淫水)があるかねえ。」と言って、白い紙を一枚ずつ渡して尻に挟ませ、女たちの前で、ますます馬を交尾させたようです。馬の交尾はそれは見事なもので、顔を嘗め嘗めしてから、上にあがって漕いだりするので、どんな堅い者でも興奮するそうです。一生懸命漕いで、目をつぶったりするので、それを見た者は誰だってその気になるそうです。また、雄馬のものが出るときには、ゴー、ゴーと音をたてて出るようです。そうして、女たちも馬が長らく交尾するのを見ていて、だれるほど自分も出してしまう。そして、馬がしる(淫水)も垂ら垂らしてやり終えた後から、役人たちが、女たち全員の紙を検査すると、「みんな、紙を持ってきて、ここに出しなさい。」と言って取り上げた。みんなは馬の交尾をみて興奮しているから、紙はしるでぐちゃぐちゃになっておりましたが、一人の女が、「私は義理がたいので、何を見ても興奮しない。」と言って自慢しておりました。その女は実際は、誰よりも多くしるでぐちゃぐちゃになっていたようですが、最初から紙を二枚取っていて、汚れているものは知らないふりして隠して、「私は、それを見ても興奮しません。」と言って、汚れてない白紙を出したようです。それで、役人に、「みんなはあんなにしるでぐちゃぐちゃにして汚れているのに、おまえはみんなが興奮するときに興奮しないとは、おまえは普通の人間ではない。」と言われ、その女は城勤めをやめさせられ、故郷に帰されたということです。
| レコード番号 | 47O421040 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C033 |
| 決定題名 | あるのが普通(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 徳村政伸 |
| 話者名かな | とくむらせいしん |
| 生年月日 | 19100321 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 那覇市首里 |
| 記録日 | 19800805 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T31 A4 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 艶笑譚 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻下800頁 |
| キーワード | 馬,交尾,発情,白い紙, |
| 梗概(こうがい) | 昔、お城の庭で、馬の交尾を見せた。馬の発情は動物の中で一番強いらしく、それを見て興奮しない男女はいないということで、交尾を見せたらしい。そうして、お城にいる美女たちがみな集められて、御主加那志前が、「さあ、みんなはどれくらいクイ(淫水)があるかねえ。」と言って、白い紙を一枚ずつ渡して尻に挟ませ、女たちの前で、ますます馬を交尾させたようです。馬の交尾はそれは見事なもので、顔を嘗め嘗めしてから、上にあがって漕いだりするので、どんな堅い者でも興奮するそうです。一生懸命漕いで、目をつぶったりするので、それを見た者は誰だってその気になるそうです。また、雄馬のものが出るときには、ゴー、ゴーと音をたてて出るようです。そうして、女たちも馬が長らく交尾するのを見ていて、だれるほど自分も出してしまう。そして、馬がしる(淫水)も垂ら垂らしてやり終えた後から、役人たちが、女たち全員の紙を検査すると、「みんな、紙を持ってきて、ここに出しなさい。」と言って取り上げた。みんなは馬の交尾をみて興奮しているから、紙はしるでぐちゃぐちゃになっておりましたが、一人の女が、「私は義理がたいので、何を見ても興奮しない。」と言って自慢しておりました。その女は実際は、誰よりも多くしるでぐちゃぐちゃになっていたようですが、最初から紙を二枚取っていて、汚れているものは知らないふりして隠して、「私は、それを見ても興奮しません。」と言って、汚れてない白紙を出したようです。それで、役人に、「みんなはあんなにしるでぐちゃぐちゃにして汚れているのに、おまえはみんなが興奮するときに興奮しないとは、おまえは普通の人間ではない。」と言われ、その女は城勤めをやめさせられ、故郷に帰されたということです。 |
| 全体の記録時間数 | 2:46 |
| 物語の時間数 | 2:46 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |