半年は雨で、半年は干ばつの話ですが。それは、義本王の時代だったらしいですね。それで、王様が田舎回りして視察したときにですね、暑くてもう松林の陰のところに休まれたそうです。沖縄の戦国時代までは、部落で強いブシを集めて戦をしたそうです。それで強い者に、みな支配されて、戦で死んだ人は殺されたところにそのまま置かれたそうです。そして、松林のところに捨てられた頭の下に種が入っていたそうです。松の種が生えてですね、頭が松の芯にささって、ずっとそのままで伸びたそうです。そして、王様が休まれていたときに、「ニシ風ぬ吹きば 御髪ぬ痛い しぐく水ふさや 飲まちたぼり(北風が吹くと 御髪が痛い とても水が欲しい 飲ませて下さい)。」という歌を聞かされたものだから、「これは変だなあ、ここには人もいないが、誰がこんな歌を歌うのかなあ。」と言って、松の上で聞こえるもんだから、松の上を見たそうです。すると松に人の頭がささっていた。それで、北風が吹いたら、松はこうして揺れるでしょう、こう揺られて頭が痛い、また、干ばつだから水が飲みたい、水が欲しいからね、水を飲ませて下さいという歌だったそうです。それで、王様は、お供にその頭を降ろして、水を汲んで飲ませなさいと言いつけて、そうして、お祀りしてあげてですね、その頭は、自然洞窟に納めて葬ってから首里に帰られた。それから、役人に、「戦争で散らばった遺骨を全部、洞窟に集めて葬るようにしなさい。」としたもんだから、それからは雨も降るし、世の中がりっぱになって、百姓も税金を納めることができるようになったそうです。
| レコード番号 | 47O420751 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C023 |
| 決定題名 | 歌い骸骨(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 徳田永光 |
| 話者名かな | とくだえいこう |
| 生年月日 | 19060118 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 具志川市字天願 |
| 記録日 | 19800504 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川T19 A2 |
| 元テープ管理者 | 伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻下460頁 |
| キーワード | 雨,日照り,半年,松林,骸骨, |
| 梗概(こうがい) | 半年は雨で、半年は干ばつの話ですが。それは、義本王の時代だったらしいですね。それで、王様が田舎回りして視察したときにですね、暑くてもう松林の陰のところに休まれたそうです。沖縄の戦国時代までは、部落で強いブシを集めて戦をしたそうです。それで強い者に、みな支配されて、戦で死んだ人は殺されたところにそのまま置かれたそうです。そして、松林のところに捨てられた頭の下に種が入っていたそうです。松の種が生えてですね、頭が松の芯にささって、ずっとそのままで伸びたそうです。そして、王様が休まれていたときに、「ニシ風ぬ吹きば 御髪ぬ痛い しぐく水ふさや 飲まちたぼり(北風が吹くと 御髪が痛い とても水が欲しい 飲ませて下さい)。」という歌を聞かされたものだから、「これは変だなあ、ここには人もいないが、誰がこんな歌を歌うのかなあ。」と言って、松の上で聞こえるもんだから、松の上を見たそうです。すると松に人の頭がささっていた。それで、北風が吹いたら、松はこうして揺れるでしょう、こう揺られて頭が痛い、また、干ばつだから水が飲みたい、水が欲しいからね、水を飲ませて下さいという歌だったそうです。それで、王様は、お供にその頭を降ろして、水を汲んで飲ませなさいと言いつけて、そうして、お祀りしてあげてですね、その頭は、自然洞窟に納めて葬ってから首里に帰られた。それから、役人に、「戦争で散らばった遺骨を全部、洞窟に集めて葬るようにしなさい。」としたもんだから、それからは雨も降るし、世の中がりっぱになって、百姓も税金を納めることができるようになったそうです。 |
| 全体の記録時間数 | 6:01 |
| 物語の時間数 | 6:01 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |