うみのかみやまのかみ
昔、海の神と陸の神がいた。陸の神は白い砂浜を眺めて、「あの砂浜を私の領地したい」と考えて、ハマハンダを植えた。ハマハンダは夏なると、波打ちぎわまでのびて行って、きれいな花を咲かせた。海の神はこれ見て、「きれいな花が咲いている。髪飾りにしよう」と、花を取ろうとした。すると、陸の神様が「この花は私の物だ」といった。海の神様は、「この浜は私の物。私の領地にあるものを取ってなにが悪い」といった。陸の神様は、「この浜を私に譲るのだったら、花をやろう」といった。海の神は怒って、大波を起こしてハマハンダ引きたぐろうとした。ハマハンダは根が強くてなかなか引き抜けない。また夏になり、ハマハンダは波打ち際までのびて花を咲かせた。するとまた、海の神は大波を押し寄せた。次の夏もまた、ハマハンダが伸び、海の神は大波を押し寄せた。二人の喧嘩はいまでも続いていて決着が着かない。それで、夏になると暴風が吹くという話だ。
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レコード番号 | 川恒0034 |
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CD番号 | - |
決定題名 | 海の神山の神(方言) |
話者がつけた題名 | - |
話者名 | 山本 川恒 |
話者名かな | やまもと せんこう |
生年月日 | 1909.10.15 |
性別 | 男 |
出身地 | 宇茂佐 |
記録日 | 1981.8.23 |
記録者の所属組織 | - |
元テープ番号 | 川恒03B02 |
元テープ管理者 | - |
分類 | - |
発句(ほっく) | - |
伝承事情 | 青年団の先輩 |
文字化資料 | 『山本川恒 翁 昔ばなし トーカチ記念』 『屋部の民話』 |
キーワード | 陸の神,海の神,海辺,砂浜,領分,浜かずら,夕顔,花,女,髪飾り,波,夏,風,大波,毎年,台風 |
梗概(こうがい) | 昔、海の神と陸の神がいた。陸の神は白い砂浜を眺めて、「あの砂浜を私の領地したい」と考えて、ハマハンダを植えた。ハマハンダは夏なると、波打ちぎわまでのびて行って、きれいな花を咲かせた。海の神はこれ見て、「きれいな花が咲いている。髪飾りにしよう」と、花を取ろうとした。すると、陸の神様が「この花は私の物だ」といった。海の神様は、「この浜は私の物。私の領地にあるものを取ってなにが悪い」といった。陸の神様は、「この浜を私に譲るのだったら、花をやろう」といった。海の神は怒って、大波を起こしてハマハンダ引きたぐろうとした。ハマハンダは根が強くてなかなか引き抜けない。また夏になり、ハマハンダは波打ち際までのびて花を咲かせた。するとまた、海の神は大波を押し寄せた。次の夏もまた、ハマハンダが伸び、海の神は大波を押し寄せた。二人の喧嘩はいまでも続いていて決着が着かない。それで、夏になると暴風が吹くという話だ。 |
全体の記録時間数 | 2:38 |
物語の時間数 | 2:15 |
言語識別 | 方言 |
音源の質 | ◎ |
テープ番号 | - |
予備項目1 | - |