昔は今の名蔵大橋(なぐ らおおばし)の所は橋なくて、石垣に行く時は水に浸かって、ずぶ濡れで渡っていた。ある石垣町の人が田んぼから帰る途中、今の名蔵大橋(なぐ らおおばし)の所まで来ると川の側に女の人がいる。女の人がなかなか渡ろうとしないでので、男が「石垣に行くのですか」と聞くと、女の人は「はい、だけども、渡れそうにない」と言うので、男は背負って川を渡ってあげた。そして二人で石垣に歩いて行くと、その女の人が「実は自分は人間ではなくて、火玉(ぴーだま)だ、天の神の命令でどこどこの家を焼けといわれて来た」と言う。それは男の家だった。そう告げると、女は「神の命令だから、焼いたようにしなければどうしようもない。それに、私は火事の煙でなければ天へ帰れないから、小さな小屋を作って焼いて下さい。私はその煙で天に昇って行って焼いてきたと報告します。それから、ヨーラーが鳴くのは火事の前兆であるから、これが鳴いたら臼を杵で一回、二回、三回と打って、ここは長間屋(なーまやー)だよと言いなさい。そしたら、あんたの家は焼かない。」と言う。男は女の言うとおりに下した。
| レコード番号 | 47O340302 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C021 |
| 決定題名 | 火の神報恩(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 火玉(ピダマ)と火事除けのまじない |
| 話者名 | 喜舎場兼次郎 |
| 話者名かな | きしゃばけんじろう |
| 生年月日 | 19040113 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字川平 |
| 記録日 | 19950913 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字川平 T58 A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 石垣島の民話 P135 |
| キーワード | 名蔵大橋,川渡し,石垣,女,火玉,ピーダマ,神,命令,小屋,煙,ヨーラー,黒サギ,火事,前兆,臼,杵,長間屋(なーまやー),火事除け |
| 梗概(こうがい) | 昔は今の名蔵大橋(なぐ らおおばし)の所は橋なくて、石垣に行く時は水に浸かって、ずぶ濡れで渡っていた。ある石垣町の人が田んぼから帰る途中、今の名蔵大橋(なぐ らおおばし)の所まで来ると川の側に女の人がいる。女の人がなかなか渡ろうとしないでので、男が「石垣に行くのですか」と聞くと、女の人は「はい、だけども、渡れそうにない」と言うので、男は背負って川を渡ってあげた。そして二人で石垣に歩いて行くと、その女の人が「実は自分は人間ではなくて、火玉(ぴーだま)だ、天の神の命令でどこどこの家を焼けといわれて来た」と言う。それは男の家だった。そう告げると、女は「神の命令だから、焼いたようにしなければどうしようもない。それに、私は火事の煙でなければ天へ帰れないから、小さな小屋を作って焼いて下さい。私はその煙で天に昇って行って焼いてきたと報告します。それから、ヨーラーが鳴くのは火事の前兆であるから、これが鳴いたら臼を杵で一回、二回、三回と打って、ここは長間屋(なーまやー)だよと言いなさい。そしたら、あんたの家は焼かない。」と言う。男は女の言うとおりに下した。 |
| 全体の記録時間数 | 4:08 |
| 物語の時間数 | 3:41 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |