鶏を非常に大事にして飼っている家があった。ところが、その鶏が毎晩変な鳴き方をするので、隣の家の人がそれを聞いて、「この鶏は変な声で笑い鳴きをしておる。これはこの家の厄だよ。」と言った。近所の友達がそう言うから、飼い主は友達の話を信じて、家の厄払いと籠に入れて海に行って流し、線香を立てて流して来たそうです。その友達が打ち網〔投網)を持って海に行くと、その籠に入れた鶏が流れていたから、「これ珍しい。友達が飼っていた鶏だが、どうしてこんなところにいるのかな。」と言って籠を開けて鶏を出すと、鶏はすぐ砂っ原に口で、「猫に命とられる。」と字を書いたそうです。その友達は、「これを不思議だ。」と思って、その鶏を飼い主の家に抱いてきて、「鶏を籠から出したところが、砂に口で猫に命とられると書いたが、どういうことかな。」と話しておるうちにですな、側にいた猫が眼をゴロゴロごろごろして見ておって、その友達が煙草を吸おうと煙管(きせる)を持とうとすると、猫が側から飛んできて、その人の眼玉を取って逃げたそうだ。だから、猫というのは、普通の猫は玄関から入ってきても、必ず傍廻りをするが、長らく養っていると、門から入るときも真ん中から入って来るようになる。そうなったら化けるから注意せという。
| レコード番号 | 47O340026 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C003 |
| 決定題名 | 鶏報恩(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 石垣実昭 |
| 話者名かな | いしがきさねあき |
| 生年月日 | 18971215 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字宮良 |
| 記録日 | 19750804 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字宮良 T36 A07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 日本昔話通観第26巻 P522 |
| キーワード | 鶏,厄払い,猫 |
| 梗概(こうがい) | 鶏を非常に大事にして飼っている家があった。ところが、その鶏が毎晩変な鳴き方をするので、隣の家の人がそれを聞いて、「この鶏は変な声で笑い鳴きをしておる。これはこの家の厄だよ。」と言った。近所の友達がそう言うから、飼い主は友達の話を信じて、家の厄払いと籠に入れて海に行って流し、線香を立てて流して来たそうです。その友達が打ち網〔投網)を持って海に行くと、その籠に入れた鶏が流れていたから、「これ珍しい。友達が飼っていた鶏だが、どうしてこんなところにいるのかな。」と言って籠を開けて鶏を出すと、鶏はすぐ砂っ原に口で、「猫に命とられる。」と字を書いたそうです。その友達は、「これを不思議だ。」と思って、その鶏を飼い主の家に抱いてきて、「鶏を籠から出したところが、砂に口で猫に命とられると書いたが、どういうことかな。」と話しておるうちにですな、側にいた猫が眼をゴロゴロごろごろして見ておって、その友達が煙草を吸おうと煙管(きせる)を持とうとすると、猫が側から飛んできて、その人の眼玉を取って逃げたそうだ。だから、猫というのは、普通の猫は玄関から入ってきても、必ず傍廻りをするが、長らく養っていると、門から入るときも真ん中から入って来るようになる。そうなったら化けるから注意せという。 |
| 全体の記録時間数 | 3:30 |
| 物語の時間数 | 3:11 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |