昔はね、あんたなんか首飾りなさっているしょ。これどういう訳で、これに女はこれ、はくと分かりなさる。女は悪魔って。なんといえばよう、女というのはよ、夫いながらねえ、自分の旦那さん居るけどね、別の男と一緒になってね、この後から一緒になっている男と、「今晩うちの人が来たらね、殺そうね。」と言って待っておったって。待って居ったらよ、その女の夫は、もう二人の男と三人で遠足に行っているけど、そのうち、二人は影映るけど、一人はぜぇったい映らないって。「なんでかね。」って言ってよ。「なぜ、私なんか二人は影も映るが、あんたなんか影映らん。」って。「映らなければ何。」と言うから、「え、珍しくないして。」ってよ。「じゃ、どうすればいいして。」と言ったら、物知りとユタといるものがおるでしょ。「あっちに行ってこい。」と言ったから、ユタに行ったらね、ユタが、「あんたは今晩しか命無い。」って言ったって。「んじゃ、どうすれば命が助かるか。」「あんたの一番自分の大事な、一番かわいい子どもも、親も兄弟も妻も居るでしょう。この内の誰か一番可愛いという人は誰か。」と言うから、「妻。」と言ったって。「じゃ、その妻を殺さなければあなた命はない。」って言った。「いや、んじゃ私は妻を殺したらよ、妻いなくなるよ。」って。「いや、あんたは、これを殺さなかったら、あんたが殺されるよ。妻は今からでもまた再婚は出来る。」んで、「そうね。」と言ってね、「んじゃ殺そう。」と思ってね、家に行ったら、妻は、その夜、昔の人こんなに麻ひねるでしょ。こんなに向かって、それをしていた。それで、妻はね、自分の夫が今晩来たら殺してからよ、その男と一緒になろうねって言ったから、裏座の方に男を隠しておいた。夫が帰って来ても、妻のいるあっちからは夫が見えないでしょ。夫が弓矢でよ、弓で妻を射ろうとしたらね、妻にはかからんで外れて、ちょうど障子を切り抜いてよ、こっちの裏座の方におった男に当たっかから、裏座から大声がしたって。夫が見たらね、女が隠れ男連れてきてるから、男も妻も一緒に殺されたって。あれからとってもああゆうユタのいうことよく信じることになったって。だから女はよ、あんなに夫も居りながらね、自分の本当の夫をね、殺してから一緒になろうねって言ったから、だから女は、この首飾りがあるでしょ。これは、フツラー<轡>と言うんですよ。暴れ馬はよ、フツラーと言うものが効くといってしたさーね。またこれを女はあんなもんと言ってこれをはかしたって。昔、またこれはよ、タマと言ったさ。この道理で、女は、首やこんな指輪もはくようなったって。これ今がアクセサリーになってみんなあんなにするでしょう。
| レコード番号 | 47O150337 |
|---|---|
| CD番号 | 47O15C020 |
| 決定題名 | 首のない影(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 横目クヤマ |
| 話者名かな | よこめくやま |
| 生年月日 | 19060727 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 石垣市大浜 |
| 記録日 | 19940823 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市大浜T97B03 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 大浜の民話(平成7年度卒業論文)P74 |
| キーワード | 影,間男, |
| 梗概(こうがい) | 昔はね、あんたなんか首飾りなさっているしょ。これどういう訳で、これに女はこれ、はくと分かりなさる。女は悪魔って。なんといえばよう、女というのはよ、夫いながらねえ、自分の旦那さん居るけどね、別の男と一緒になってね、この後から一緒になっている男と、「今晩うちの人が来たらね、殺そうね。」と言って待っておったって。待って居ったらよ、その女の夫は、もう二人の男と三人で遠足に行っているけど、そのうち、二人は影映るけど、一人はぜぇったい映らないって。「なんでかね。」って言ってよ。「なぜ、私なんか二人は影も映るが、あんたなんか影映らん。」って。「映らなければ何。」と言うから、「え、珍しくないして。」ってよ。「じゃ、どうすればいいして。」と言ったら、物知りとユタといるものがおるでしょ。「あっちに行ってこい。」と言ったから、ユタに行ったらね、ユタが、「あんたは今晩しか命無い。」って言ったって。「んじゃ、どうすれば命が助かるか。」「あんたの一番自分の大事な、一番かわいい子どもも、親も兄弟も妻も居るでしょう。この内の誰か一番可愛いという人は誰か。」と言うから、「妻。」と言ったって。「じゃ、その妻を殺さなければあなた命はない。」って言った。「いや、んじゃ私は妻を殺したらよ、妻いなくなるよ。」って。「いや、あんたは、これを殺さなかったら、あんたが殺されるよ。妻は今からでもまた再婚は出来る。」んで、「そうね。」と言ってね、「んじゃ殺そう。」と思ってね、家に行ったら、妻は、その夜、昔の人こんなに麻ひねるでしょ。こんなに向かって、それをしていた。それで、妻はね、自分の夫が今晩来たら殺してからよ、その男と一緒になろうねって言ったから、裏座の方に男を隠しておいた。夫が帰って来ても、妻のいるあっちからは夫が見えないでしょ。夫が弓矢でよ、弓で妻を射ろうとしたらね、妻にはかからんで外れて、ちょうど障子を切り抜いてよ、こっちの裏座の方におった男に当たっかから、裏座から大声がしたって。夫が見たらね、女が隠れ男連れてきてるから、男も妻も一緒に殺されたって。あれからとってもああゆうユタのいうことよく信じることになったって。だから女はよ、あんなに夫も居りながらね、自分の本当の夫をね、殺してから一緒になろうねって言ったから、だから女は、この首飾りがあるでしょ。これは、フツラー<轡>と言うんですよ。暴れ馬はよ、フツラーと言うものが効くといってしたさーね。またこれを女はあんなもんと言ってこれをはかしたって。昔、またこれはよ、タマと言ったさ。この道理で、女は、首やこんな指輪もはくようなったって。これ今がアクセサリーになってみんなあんなにするでしょう。 |
| 全体の記録時間数 | 4:40 |
| 物語の時間数 | 3:35 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |