ゆりの花マジムン(共通語)

概要

昔よ、あるところに夫婦が居ったって。居ってよ、もういつもむつましいからよ、「あんたが早く死んだ
らよ、再婚するなよ。私が早く死んでも全然再婚しない。」と言って、話しておったらしい。したらもうと
うとう女が先死んだ。先に死んだから男の人はもう欲があったでしょう。どうしても自分再婚する女を探さ
んと思ってね、あの女の足にね、釘を打ちつけて墓に行かしたって。男はもう、「足に釘打って行かしたか
ら女は来ない。自分は自由できる。」と思っていたんでしょう。もうあの女は、あの家(うち)に歩いて行
きたいが、行けないでしょう。とっても死んでもう苦しんでおったって。本当はあの男は、女を探して家に
入れてあるって。もう本妻はもういつも短気を起こしてよ。「この女は自分が取ってみせる。」というけど
もね、なかなかもうあっちまで来てもあの家の門には入られんから道に立って、もう足は釘で打たれて、逆
様になって。したら昔、沖縄(うちなー)袴(はかま)といって長い袴があったさあ。年寄りが着けていた
さね。あれを足でこんなにして逆様になったら、百合の花みたいになるでしょ。だからあんなにしてね、人
に現れたらしい。して、もういっぺんは人に現れてから、ちょっともうあの人はもう命のある人は見ないさ
あね。ちょっとまっ、あの時は化けてさあね。「ちょっと待ってちょうだい。」「何ですかあ。」と。「私
はあなたに頼みごとがあるからね、私の言うことを表してくれないかと。何てこういうふうにね、私はこの
家(うち)に入ろうと思うけどね、門にも家(いえ)にもみんな祈祷札っていうのがあるさ。祈祷札がね、
貼られておるから自分は入られんからね、あの祈祷札をあなたがね、取ってちょうだい。取ってくれたら私
入れるから。」と言ってね、入ってどうするかと思ったら、あの後から来てる女がもう病気しておったから
よ、「こっちのみんな病気しておるから、みんなの看病にも見るから。」と言ったら、その人は、「私行き
たいが取りきれない。」と言ったから、「私の着物を着ていったらよ、全然こっちに生きてる人が分からん
からね、着けていきなさい。」と言ったんだ。人にお願いされたから、あれ着て行って門から次第に入って
、みんな祈祷札を取ってやったらよ、女がもう入ってきてから、「もう入りましたから、ありがとう。じゃ
あ、自分が行って入るから。」と入ってね、入ってくるけども、もう祈祷札が取られておるから、あっちは
化けもんだから見きれんでしょう。あの祈祷札を取ってきた人が覗いてみたらね、もう命のある病気してい
る後妻よ、あの人鼻から素麺みたいなもんこんなに取り出して出したって。出して間もなく死んだって。人
が泣いているということで、「あ、もうありがとうよ。私の敵を捕ってくれてありがとう。」と言ってよ、
「あんたにね、何にもね、恩恵返すものがないからよ、あんたにも最後までとどまるお墓のよ、敷地をね、
私求めてあげようね。」と言って、「はい。」と言って、「あのどこどこがあなたの風水(ふんしー)だか
ら、あんたのこっちに墓作ったらね、あんたの家は、とっても栄えていくからね、あんなにしなさい。」と
聞かしてたって。そしたらあの人の言うとおり、こっちにお墓作るといってね、あの岩を掘ったわけさあね
。掘ったらこっちから大きな鯛の魚が二匹出てよ。出たからあの昔はゆいまーる〈助け合い〉と言ってたく
さんの人でがするでしょう。大工も頼んで親戚やら友達やらがみんな一緒に行ってやってくれるたくさんの
人であの鯛の魚を殺して食べたって。一匹は何か養ったか何かしたでしょ。したからがね、もうあの家(う
ち)はよ、殺さないでみんな二匹ともよ、養っておけばよかったかも分からん。どうしたか分からんけど、
一匹は殺して食べたためにね、その人の家は、親の時代は家庭も金持ちになって頭も優れた人が生まれる。
子どもの時代になるとちょっと衰え、孫時代になるとまた衰えたらしい。。

再生時間:5:27

民話詳細DATA

レコード番号 47O150074
CD番号 47O15C005
決定題名 ゆりの花マジムン(共通語)
話者がつけた題名
話者名 横目クヤマ
話者名かな よこめくやま
生年月日 19060727
性別
出身地 沖縄県石垣市大浜
記録日 19750804
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市大浜T09B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく) むかしよー
伝承事情
文字化資料 大浜の民話(平成7年度卒業論文)P61
キーワード 逆立ち幽霊,夫婦,再婚,祈祷札
梗概(こうがい) 昔よ、あるところに夫婦が居ったって。居ってよ、もういつもむつましいからよ、「あんたが早く死んだ らよ、再婚するなよ。私が早く死んでも全然再婚しない。」と言って、話しておったらしい。したらもうと うとう女が先死んだ。先に死んだから男の人はもう欲があったでしょう。どうしても自分再婚する女を探さ んと思ってね、あの女の足にね、釘を打ちつけて墓に行かしたって。男はもう、「足に釘打って行かしたか ら女は来ない。自分は自由できる。」と思っていたんでしょう。もうあの女は、あの家(うち)に歩いて行 きたいが、行けないでしょう。とっても死んでもう苦しんでおったって。本当はあの男は、女を探して家に 入れてあるって。もう本妻はもういつも短気を起こしてよ。「この女は自分が取ってみせる。」というけど もね、なかなかもうあっちまで来てもあの家の門には入られんから道に立って、もう足は釘で打たれて、逆 様になって。したら昔、沖縄(うちなー)袴(はかま)といって長い袴があったさあ。年寄りが着けていた さね。あれを足でこんなにして逆様になったら、百合の花みたいになるでしょ。だからあんなにしてね、人 に現れたらしい。して、もういっぺんは人に現れてから、ちょっともうあの人はもう命のある人は見ないさ あね。ちょっとまっ、あの時は化けてさあね。「ちょっと待ってちょうだい。」「何ですかあ。」と。「私 はあなたに頼みごとがあるからね、私の言うことを表してくれないかと。何てこういうふうにね、私はこの 家(うち)に入ろうと思うけどね、門にも家(いえ)にもみんな祈祷札っていうのがあるさ。祈祷札がね、 貼られておるから自分は入られんからね、あの祈祷札をあなたがね、取ってちょうだい。取ってくれたら私 入れるから。」と言ってね、入ってどうするかと思ったら、あの後から来てる女がもう病気しておったから よ、「こっちのみんな病気しておるから、みんなの看病にも見るから。」と言ったら、その人は、「私行き たいが取りきれない。」と言ったから、「私の着物を着ていったらよ、全然こっちに生きてる人が分からん からね、着けていきなさい。」と言ったんだ。人にお願いされたから、あれ着て行って門から次第に入って 、みんな祈祷札を取ってやったらよ、女がもう入ってきてから、「もう入りましたから、ありがとう。じゃ あ、自分が行って入るから。」と入ってね、入ってくるけども、もう祈祷札が取られておるから、あっちは 化けもんだから見きれんでしょう。あの祈祷札を取ってきた人が覗いてみたらね、もう命のある病気してい る後妻よ、あの人鼻から素麺みたいなもんこんなに取り出して出したって。出して間もなく死んだって。人 が泣いているということで、「あ、もうありがとうよ。私の敵を捕ってくれてありがとう。」と言ってよ、 「あんたにね、何にもね、恩恵返すものがないからよ、あんたにも最後までとどまるお墓のよ、敷地をね、 私求めてあげようね。」と言って、「はい。」と言って、「あのどこどこがあなたの風水(ふんしー)だか ら、あんたのこっちに墓作ったらね、あんたの家は、とっても栄えていくからね、あんなにしなさい。」と 聞かしてたって。そしたらあの人の言うとおり、こっちにお墓作るといってね、あの岩を掘ったわけさあね 。掘ったらこっちから大きな鯛の魚が二匹出てよ。出たからあの昔はゆいまーる〈助け合い〉と言ってたく さんの人でがするでしょう。大工も頼んで親戚やら友達やらがみんな一緒に行ってやってくれるたくさんの 人であの鯛の魚を殺して食べたって。一匹は何か養ったか何かしたでしょ。したからがね、もうあの家(う ち)はよ、殺さないでみんな二匹ともよ、養っておけばよかったかも分からん。どうしたか分からんけど、 一匹は殺して食べたためにね、その人の家は、親の時代は家庭も金持ちになって頭も優れた人が生まれる。 子どもの時代になるとちょっと衰え、孫時代になるとまた衰えたらしい。。
全体の記録時間数 5:36
物語の時間数 5:27
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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