塩吹き臼(共通語)

概要

あるところに親のいない兄弟二人の子どもが住んでたらしい。だから、どんどん大きくなったらどうせ次
男は分家するでしょう。したらね、長男が欲張りでもう憎くするわけさね。それで、次男は、もう自分体一
つで分家するさーね。して、あの長男はもう親が作った家もあるし屋敷も財産もあるでしょう。次男坊は体
一つだから何もないでしょう。ほれから後はもうあの次男坊がもう自分の新しい家建てるわけさーね。した
ら、もうこの長男が、「もうこれは何にもなかったあんな貧乏者(ひんそーもの)が、こんな新しい大きな
家を建てるのは珍しいねえ。」と思ったら、、立派な家が落成する時に、この晩は兄さんを呼んであるわけ
さあね。呼んだから、この兄さんは、恥ずかしながら来てもうお祝いするわけさ。してからもう、頭傾きー
てはみいみ〈見ては見ては〉してから、「もうこれは珍しいねえ。」と自分が言って、またみんなもう友達
やら近所の隣の人なんか親戚の人なんか来てお祝いしてるでしょう。したら、この兄さんが入ってきて、座
ったらまたすぐ家に入る。次男は、奥に入ってからいろんな御馳走持ってきてまたあげるんさあね。したら
、この兄さんが珍しそうに、「ああこんな貧乏者(ひんそーもの)が、こんなおいしい御馳走作って出すの
はこれ珍しいねえ。」と思ってね、もうして、次男坊が入っていったところを、あの障子のこの側でね、覗
いて片目でこんなに目合わして見たらね、次男坊は、この臼をね、こんなにしてね、回しているらしいさ。
「今は御馳走出れえ。」って言うてたらね、いろんな御馳走が出てくるさね。出てまたお膳にのせて、客に
あげるわけさ。「ああ、珍しい。こんな物はどこからこんな物貰ってきたかねえ。」と、これはもうちゃん
と神様からがもう貰ってるでしょ。してからこの兄さんは、次男がもうこんなに自分よりも金持ちになった
からね、この兄は、悪い心持ってるさあね、「珍しい。この臼はね、これどうにか自分は盗まんといかん。
」と思って、毎日、臼を盗もうと悪い精神を持って持ってから、この次男坊がもう夜用事で行く時に、この
臼盗んでるわけさね。
 この次男坊は、この兄さんから臼を盗まれたでしょ。だからその後困ってね、「ああ、自分はこの臼に助
けられているけどが、もうこの臼捕られたからもう今から困るねえ。」と言って心配している時にね、あの
兄さんは、もうこの臼を持ってね、あの舟からね、あのサバニでよ、離島にこの臼持って行って儲けて、絶
対次男坊に負けない金持ちになろうとね、この臼盗んで海を渡っていくでしょう。その途中でね、長男はも
う塩がないさあね、だから、舟で御飯食べることが出来ないからね、「この臼を塩出れえ。」と言ってから
ね、あんなに言うて回したからね、塩がどんどん出たら、兄さんはね、この止める方法が分からないさな。
長男はもう止める所が分からないから、この塩が一杯山盛りして出て、あと舟は沈んで、兄さんもこの臼も
沈んでね、もう亡くなったって。海の水は何で塩辛いって言ったらこの臼から塩が出ているから塩辛い。

再生時間:4:05

民話詳細DATA

レコード番号 47O150058
CD番号 47O15C004
決定題名 塩吹き臼(共通語)
話者がつけた題名
話者名 大島トシ
話者名かな おおしまとし
生年月日 19110806
性別
出身地 沖縄県石垣市大浜
記録日 19750803
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市大浜T08A13
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 大浜の民話(平成7年度卒業論文)P75
キーワード 親のいない兄弟,臼,塩
梗概(こうがい) あるところに親のいない兄弟二人の子どもが住んでたらしい。だから、どんどん大きくなったらどうせ次 男は分家するでしょう。したらね、長男が欲張りでもう憎くするわけさね。それで、次男は、もう自分体一 つで分家するさーね。して、あの長男はもう親が作った家もあるし屋敷も財産もあるでしょう。次男坊は体 一つだから何もないでしょう。ほれから後はもうあの次男坊がもう自分の新しい家建てるわけさーね。した ら、もうこの長男が、「もうこれは何にもなかったあんな貧乏者(ひんそーもの)が、こんな新しい大きな 家を建てるのは珍しいねえ。」と思ったら、、立派な家が落成する時に、この晩は兄さんを呼んであるわけ さあね。呼んだから、この兄さんは、恥ずかしながら来てもうお祝いするわけさ。してからもう、頭傾きー てはみいみ〈見ては見ては〉してから、「もうこれは珍しいねえ。」と自分が言って、またみんなもう友達 やら近所の隣の人なんか親戚の人なんか来てお祝いしてるでしょう。したら、この兄さんが入ってきて、座 ったらまたすぐ家に入る。次男は、奥に入ってからいろんな御馳走持ってきてまたあげるんさあね。したら 、この兄さんが珍しそうに、「ああこんな貧乏者(ひんそーもの)が、こんなおいしい御馳走作って出すの はこれ珍しいねえ。」と思ってね、もうして、次男坊が入っていったところを、あの障子のこの側でね、覗 いて片目でこんなに目合わして見たらね、次男坊は、この臼をね、こんなにしてね、回しているらしいさ。 「今は御馳走出れえ。」って言うてたらね、いろんな御馳走が出てくるさね。出てまたお膳にのせて、客に あげるわけさ。「ああ、珍しい。こんな物はどこからこんな物貰ってきたかねえ。」と、これはもうちゃん と神様からがもう貰ってるでしょ。してからこの兄さんは、次男がもうこんなに自分よりも金持ちになった からね、この兄は、悪い心持ってるさあね、「珍しい。この臼はね、これどうにか自分は盗まんといかん。 」と思って、毎日、臼を盗もうと悪い精神を持って持ってから、この次男坊がもう夜用事で行く時に、この 臼盗んでるわけさね。  この次男坊は、この兄さんから臼を盗まれたでしょ。だからその後困ってね、「ああ、自分はこの臼に助 けられているけどが、もうこの臼捕られたからもう今から困るねえ。」と言って心配している時にね、あの 兄さんは、もうこの臼を持ってね、あの舟からね、あのサバニでよ、離島にこの臼持って行って儲けて、絶 対次男坊に負けない金持ちになろうとね、この臼盗んで海を渡っていくでしょう。その途中でね、長男はも う塩がないさあね、だから、舟で御飯食べることが出来ないからね、「この臼を塩出れえ。」と言ってから ね、あんなに言うて回したからね、塩がどんどん出たら、兄さんはね、この止める方法が分からないさな。 長男はもう止める所が分からないから、この塩が一杯山盛りして出て、あと舟は沈んで、兄さんもこの臼も 沈んでね、もう亡くなったって。海の水は何で塩辛いって言ったらこの臼から塩が出ているから塩辛い。
全体の記録時間数 4:16
物語の時間数 4:05
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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