東の家(うち)はね、大金持ちのお家さね。西の家は、親亡くして、二人の子どもが、自分達だけで住ん
でいたでしょう。だから、ちょっと貧乏家(びんぼうやー)さーね。大晦日の晩になったら、この東の家(
うち)は、二、三日前からね、もう金持ちでしょう。だから、もうお米を買ってきてもう餅つきしてるさあ
ね。西の子どもは金がないからもう餅をつくことができないから、東のお家の餅つきを見て羨ましくしてね
、「自分なんかはあんなに何にもないから。」といって、周囲の人から、卑しく見られないようにね、鍋に
水を入れてね、もう餅をついているように煙を出しただけで、鍋に水を入れて火を燃やして、もう水がなく
なれば汲んできては入れていたって。そしたら、その晩に婆さんが来てね、みすぼらしい汚い姿だが、これ
は、神様でしょう。東はね、もう大金持ちだからね、最初は東の家に、東の家に入ってね、婆さんはあの東
の子どもにね、「今晩一晩はあなたの家に寝かしてくれない。」と言ったらね、みすぼらしいなりをしてい
るからね、婆さんに東の子どもがね、「いや、婆さんのみなりはね、貧しくて汚い。みすぼらしい人だから
貸さない。」と言うてね、「ああ、そう。」と言ったらね。したら、お婆さんは、「あなたのお家はね、東
にね、松を植えなさい。」って言って、してまた今度はね、「ありがとう。」っと言って出て行って、それ
から、西のお家に入れられて、また西の子どもに、「今晩一晩はあなたの家に寝かしてくれない。」とお願
いしたら、西の子どもはね、もうこのお婆さんを敬って、「あのもうどうぞどうぞ。汚いお家だけど入って
ください。今晩一晩泊まらしてね。」とおっしゃったからね、西の子どもはね、正直者でね、お婆さんはも
う身汚い、みすぼらしいけれど汚くも思わないでこんなにうやまわれてね、お婆さんは、この一晩はこんな
して休まれて、してもう夜中ごろね、「もう時間になったから自分の家に帰りたいけど、自分の住んでいる
一軒家は、こっちからは遠い山奥のね、お家だから。」と言って、兄弟にお願いしたらね、もう二人の兄弟
でね、この婆さんをおんぶして山の中に行ってね、このこの婆さんのお家に着いたらね、降ろしたらもう降
りられないって。降りられないのでもうきついでしょ。きついからもうこんなに朝までとうとう、二人の兄
弟が休んで、翌日の朝起きてみたらね、持たれないぐらいの金がね、家の中にあったって。してこれね、こ
の子の兄弟は、もう貧しかったが、この金を持っていって売ってね、これでもう東の家よりもう金も大金持
ちになったってね。
| レコード番号 | 47O150042 |
|---|---|
| CD番号 | 47O15C003 |
| 決定題名 | 大歳の客(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 大島トシ |
| 話者名かな | おおしまとし |
| 生年月日 | 19110806 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市大浜 |
| 記録日 | 19750803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市大浜T08A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 大浜の民話(平成7年度卒業論文)P76 |
| キーワード | 大晦日,みすぼらしい婆さん |
| 梗概(こうがい) | 東の家(うち)はね、大金持ちのお家さね。西の家は、親亡くして、二人の子どもが、自分達だけで住ん でいたでしょう。だから、ちょっと貧乏家(びんぼうやー)さーね。大晦日の晩になったら、この東の家( うち)は、二、三日前からね、もう金持ちでしょう。だから、もうお米を買ってきてもう餅つきしてるさあ ね。西の子どもは金がないからもう餅をつくことができないから、東のお家の餅つきを見て羨ましくしてね 、「自分なんかはあんなに何にもないから。」といって、周囲の人から、卑しく見られないようにね、鍋に 水を入れてね、もう餅をついているように煙を出しただけで、鍋に水を入れて火を燃やして、もう水がなく なれば汲んできては入れていたって。そしたら、その晩に婆さんが来てね、みすぼらしい汚い姿だが、これ は、神様でしょう。東はね、もう大金持ちだからね、最初は東の家に、東の家に入ってね、婆さんはあの東 の子どもにね、「今晩一晩はあなたの家に寝かしてくれない。」と言ったらね、みすぼらしいなりをしてい るからね、婆さんに東の子どもがね、「いや、婆さんのみなりはね、貧しくて汚い。みすぼらしい人だから 貸さない。」と言うてね、「ああ、そう。」と言ったらね。したら、お婆さんは、「あなたのお家はね、東 にね、松を植えなさい。」って言って、してまた今度はね、「ありがとう。」っと言って出て行って、それ から、西のお家に入れられて、また西の子どもに、「今晩一晩はあなたの家に寝かしてくれない。」とお願 いしたら、西の子どもはね、もうこのお婆さんを敬って、「あのもうどうぞどうぞ。汚いお家だけど入って ください。今晩一晩泊まらしてね。」とおっしゃったからね、西の子どもはね、正直者でね、お婆さんはも う身汚い、みすぼらしいけれど汚くも思わないでこんなにうやまわれてね、お婆さんは、この一晩はこんな して休まれて、してもう夜中ごろね、「もう時間になったから自分の家に帰りたいけど、自分の住んでいる 一軒家は、こっちからは遠い山奥のね、お家だから。」と言って、兄弟にお願いしたらね、もう二人の兄弟 でね、この婆さんをおんぶして山の中に行ってね、このこの婆さんのお家に着いたらね、降ろしたらもう降 りられないって。降りられないのでもうきついでしょ。きついからもうこんなに朝までとうとう、二人の兄 弟が休んで、翌日の朝起きてみたらね、持たれないぐらいの金がね、家の中にあったって。してこれね、こ の子の兄弟は、もう貧しかったが、この金を持っていって売ってね、これでもう東の家よりもう金も大金持 ちになったってね。 |
| 全体の記録時間数 | 3:36 |
| 物語の時間数 | 2:27 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |