言葉千貫(共通語)

概要

いいことがあるよ。言葉千貫といってよ、昔の人は、お金が、一貫、二貫、三貫とか、今、うちなんか、一円、二円、十円、千円、というでしょ。これ昔とは、一貫、二貫、三貫、十貫、千貫とか、こんなに、今でも、十万が、千貫と呼んだかも知れませんな。言葉千貫といってよ、この言葉が、非常にためになる言葉があるよ。これがね、ある、親子三人、お父さんはいないで、長男夫婦と、お母さんが、住んでね。この、長男が、部落の役人、いたって、おったらしいさ。、そしてよ、も、もう、言えば、白保だったら、こっちから、川を渡って、また、どこかに、宿、宿屋があって、泊まって、家に帰ってくる。この、言えば、もう、この、部落からの役人だから、「何して来い。」という言い付けさ。あれがよ、行けと言う、言い付けだから、お母さんが、そうしたらよ、お母さんが、「言葉千貫という言葉を聞かそうね。」と。そしてよ、一つは、急がば回れということ。急いだら、急がば回れといったら、あんまり急いだら、遠い道でも、近い道でも、遠くから回れという意味さ。一つは、これ。してね、おいしいものを食べたら、油断するなと、おいしいものを食べたら、油断するなと。またよ、一つはね。手が出たら意地引け、意地が出たら手引けということ。手が出たら、この、自分の意地、〔聞き取り不能〕意地が出るでしょ。手が出たら意地引け、意地が出たら手引けという、この言葉千貫の、さ、三つをね、言い聞かせて、これを守っていけよと言って、言ってから、もう、とうとう、出ていってるさ。行ったところが、行ったと同時によ、やがて、もう、橋越えるというとこで、大雨が降ってよ、降ったから、ああ、昔は、今、ぼっこれ橋になって、木の橋、石の橋があるでしょ。ああ、自分が、来るとき、〔聞き取り不能〕して、石の橋が崩れるかも知れんから、お母さんから、聞いたものは、急がば回れという言葉だから、この道通らんで、遠くから、と、回ると思って、こう、遠くから、回っていったらしいさ。これで、助かったわけ。これ、また、行ってね、途中で行って、昔は、もう、何、家が、何だったか分からんけど。昔、山の辺りによ、岩屋、岩の家がね、一軒あって、こっち側も、言えば、今、民宿のような、とこが、所があってあるさ。こっちで、みんな、学生か、何か分らんけど、見物する人か分からんけども、こっちに、一晩泊まりで、こっちに入って、こっちで、ご飯、おいしいもの食べてるでしょ。ホテルだから。おいしいの食べてよ、さあ、お母さんが言うた通り、「おいしいの食べたら、油断するな。」と言うことだから、ちょっと庭に散歩してみようと、出たら、出たと同時に地震が来て、この、岩が、こっちでよ、こっち全滅だったって。うん。一つは、これ。もう、仕方なく、「回って来たから。」と言って、家に行ったらよ。もう、これが一番、親の、ち、知恵というか、感心なところがあるわけさ。ね。行って、今、その時は、後にも、前にも、なんくるがあったか、灯火が付けてったか、分からんでしょ。行くときにも、暗闇で、時に、蚊張あってね、自分の妻、妻が、お母さんが、男姿して、夫が帰ってるから、いつから来て、自分の嫁を、騙すと言うて、〔聞き取り不能〕旅してると分かっているでしょ。部落の人は。誰か、来るかと思ってね、男姿してね、眠っておったと。蚊張の中で、そしてから、もう、女というのは、自分がいないときに、夫探してきて、こんなに、怒るでしょ。ああ、こっちでね、ぱっと、お母さんが、言うた通りといってね、手が出たら意地引け、意地が出たら手を引けと思って、もう、もう、明かりを付けてみたらね、お母さんがね、男姿をして、妻を守っておったらしいさ。それで、その、助かって、子供助かって、こんなに、裕福に暮らしたと言う、言葉千貫と言う。〔聞き取り不能〕いうものでないよ。お母さんが、殺されていたか、妻が殺されたか分からんさ。二人に、男からが、誰が見ても、男からが、死なすはずよ。だから、このことは、もう、この、子供も、感心するね。親が言ったことを、ちゃんと守って、ああ、こんなに、ゆわれたかと思って、手を引いたわけさ。言葉千貫。千貫でもね、万貫でも変わらない、命、自分の命も助かり、親、人の、妻、親も助かっているでしょ。いっくら、お金は持っていても、あんなにはできる。できないだろ。こんなことがある。

再生時間:5:20

民話詳細DATA

レコード番号 47O330448
CD番号 47O33C037
決定題名 言葉千貫(共通語)
話者がつけた題名
話者名 仲島タマ
話者名かな なかしまたま
生年月日 19161222
性別
出身地 白保
記録日 19980906
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 T141 白保 B-02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 聴く語る創る第10号特集石垣島の民話 沖縄伝承話資料センター編 日本民話の会・発行発売P57
キーワード 言葉千貫,ためになる言葉
梗概(こうがい) いいことがあるよ。言葉千貫といってよ、昔の人は、お金が、一貫、二貫、三貫とか、今、うちなんか、一円、二円、十円、千円、というでしょ。これ昔とは、一貫、二貫、三貫、十貫、千貫とか、こんなに、今でも、十万が、千貫と呼んだかも知れませんな。言葉千貫といってよ、この言葉が、非常にためになる言葉があるよ。これがね、ある、親子三人、お父さんはいないで、長男夫婦と、お母さんが、住んでね。この、長男が、部落の役人、いたって、おったらしいさ。、そしてよ、も、もう、言えば、白保だったら、こっちから、川を渡って、また、どこかに、宿、宿屋があって、泊まって、家に帰ってくる。この、言えば、もう、この、部落からの役人だから、「何して来い。」という言い付けさ。あれがよ、行けと言う、言い付けだから、お母さんが、そうしたらよ、お母さんが、「言葉千貫という言葉を聞かそうね。」と。そしてよ、一つは、急がば回れということ。急いだら、急がば回れといったら、あんまり急いだら、遠い道でも、近い道でも、遠くから回れという意味さ。一つは、これ。してね、おいしいものを食べたら、油断するなと、おいしいものを食べたら、油断するなと。またよ、一つはね。手が出たら意地引け、意地が出たら手引けということ。手が出たら、この、自分の意地、〔聞き取り不能〕意地が出るでしょ。手が出たら意地引け、意地が出たら手引けという、この言葉千貫の、さ、三つをね、言い聞かせて、これを守っていけよと言って、言ってから、もう、とうとう、出ていってるさ。行ったところが、行ったと同時によ、やがて、もう、橋越えるというとこで、大雨が降ってよ、降ったから、ああ、昔は、今、ぼっこれ橋になって、木の橋、石の橋があるでしょ。ああ、自分が、来るとき、〔聞き取り不能〕して、石の橋が崩れるかも知れんから、お母さんから、聞いたものは、急がば回れという言葉だから、この道通らんで、遠くから、と、回ると思って、こう、遠くから、回っていったらしいさ。これで、助かったわけ。これ、また、行ってね、途中で行って、昔は、もう、何、家が、何だったか分からんけど。昔、山の辺りによ、岩屋、岩の家がね、一軒あって、こっち側も、言えば、今、民宿のような、とこが、所があってあるさ。こっちで、みんな、学生か、何か分らんけど、見物する人か分からんけども、こっちに、一晩泊まりで、こっちに入って、こっちで、ご飯、おいしいもの食べてるでしょ。ホテルだから。おいしいの食べてよ、さあ、お母さんが言うた通り、「おいしいの食べたら、油断するな。」と言うことだから、ちょっと庭に散歩してみようと、出たら、出たと同時に地震が来て、この、岩が、こっちでよ、こっち全滅だったって。うん。一つは、これ。もう、仕方なく、「回って来たから。」と言って、家に行ったらよ。もう、これが一番、親の、ち、知恵というか、感心なところがあるわけさ。ね。行って、今、その時は、後にも、前にも、なんくるがあったか、灯火が付けてったか、分からんでしょ。行くときにも、暗闇で、時に、蚊張あってね、自分の妻、妻が、お母さんが、男姿して、夫が帰ってるから、いつから来て、自分の嫁を、騙すと言うて、〔聞き取り不能〕旅してると分かっているでしょ。部落の人は。誰か、来るかと思ってね、男姿してね、眠っておったと。蚊張の中で、そしてから、もう、女というのは、自分がいないときに、夫探してきて、こんなに、怒るでしょ。ああ、こっちでね、ぱっと、お母さんが、言うた通りといってね、手が出たら意地引け、意地が出たら手を引けと思って、もう、もう、明かりを付けてみたらね、お母さんがね、男姿をして、妻を守っておったらしいさ。それで、その、助かって、子供助かって、こんなに、裕福に暮らしたと言う、言葉千貫と言う。〔聞き取り不能〕いうものでないよ。お母さんが、殺されていたか、妻が殺されたか分からんさ。二人に、男からが、誰が見ても、男からが、死なすはずよ。だから、このことは、もう、この、子供も、感心するね。親が言ったことを、ちゃんと守って、ああ、こんなに、ゆわれたかと思って、手を引いたわけさ。言葉千貫。千貫でもね、万貫でも変わらない、命、自分の命も助かり、親、人の、妻、親も助かっているでしょ。いっくら、お金は持っていても、あんなにはできる。できないだろ。こんなことがある。
全体の記録時間数 5:33
物語の時間数 5:20
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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