八重山の島々の始まり(共通語)

概要

島の始まりは天にいらっしゃっる太陽の神様がね、雨の神様に、「あんたは降りて行って下界にこれとを持って行って八重山の石垣島を造りなさい。」と言われて、石の塊(かたまり)と土とを袋に入れてくれたと。雨の神様はその命令に従って、その袋を槍の先にこうして担いで行くと虹の橋を渡って降りてきて、持っている石塊と土とを大海に投げ落として、これを槍先でぐりぐりぐりぐりかき混ぜたら、できたのが石垣島だが、植物も何も無いんだよな。あれこれやっておるうちにアダンが最初に生えてきて、あっちこっちに繁茂したわけね。「生き物は何もいないから、じゃ、何を作るかな。」と言ってヤドカリを作るとアダンの木の下からポックリと生まれてきたわけよね。だからこの八重山島で最初に生まれたのがヤドカリで、アダンの実は赤く熟したら甘いからヤドカリはアダンの木に上がって行ってアダンの実を食べて繁殖もしたわけさあね。だから、アダンの木は神木だと。その神様はいろいろ考えて、「じゃあ、今度は話の出来る知恵のあるのを作らんといけない。」と考えて、ヤドカリの生まれた同じ穴から、玉のような男の子と女の子が生まれてきたわけね。この二人の人間も食べ物が無いから、柔らかくて美味しいアダンの芯や実は少し甘味があるから食べたりして生きて、この二人の中にいろいろ子どもできて人間というのが生まれたわけさあね。これで人間は育ってきたから、石垣島はこんなにして出来たと。それで、アダンというのは、神木だからいろんな祭りやお祝いの時にはね、アダンの芯を取ってきて、芯でお煮しめだとかつくっておったよ。また、ここではごく最近までお盆だとか法事の時には仏さんにもアダンの実を供えたんですよ。今はパインが出てきてから今はパインに変わってやらないけど、パインのないころはね、アダンの実を取ってきてね、それを持って市場に売りに行ったよ。

再生時間:5:58

民話詳細DATA

レコード番号 47O341159
CD番号 47O34C090
決定題名 八重山の島々の始まり(共通語)
話者がつけた題名
話者名 田本浩
話者名かな たもとひろし
生年月日 19240726
性別
出身地 沖縄県石垣市字平得
記録日 19970912
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市平得 T69 A09
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 島,始まり,天,太陽の神様,雨の神様,下界,八重山,石垣島,石の塊,土,槍の先,虹の橋,アダンの木,ヤドカリ,神木,男の子,女の子,人間,子ども,芯,お煮しめ,お盆,法事,供えた,パイン
梗概(こうがい) 島の始まりは天にいらっしゃっる太陽の神様がね、雨の神様に、「あんたは降りて行って下界にこれとを持って行って八重山の石垣島を造りなさい。」と言われて、石の塊(かたまり)と土とを袋に入れてくれたと。雨の神様はその命令に従って、その袋を槍の先にこうして担いで行くと虹の橋を渡って降りてきて、持っている石塊と土とを大海に投げ落として、これを槍先でぐりぐりぐりぐりかき混ぜたら、できたのが石垣島だが、植物も何も無いんだよな。あれこれやっておるうちにアダンが最初に生えてきて、あっちこっちに繁茂したわけね。「生き物は何もいないから、じゃ、何を作るかな。」と言ってヤドカリを作るとアダンの木の下からポックリと生まれてきたわけよね。だからこの八重山島で最初に生まれたのがヤドカリで、アダンの実は赤く熟したら甘いからヤドカリはアダンの木に上がって行ってアダンの実を食べて繁殖もしたわけさあね。だから、アダンの木は神木だと。その神様はいろいろ考えて、「じゃあ、今度は話の出来る知恵のあるのを作らんといけない。」と考えて、ヤドカリの生まれた同じ穴から、玉のような男の子と女の子が生まれてきたわけね。この二人の人間も食べ物が無いから、柔らかくて美味しいアダンの芯や実は少し甘味があるから食べたりして生きて、この二人の中にいろいろ子どもできて人間というのが生まれたわけさあね。これで人間は育ってきたから、石垣島はこんなにして出来たと。それで、アダンというのは、神木だからいろんな祭りやお祝いの時にはね、アダンの芯を取ってきて、芯でお煮しめだとかつくっておったよ。また、ここではごく最近までお盆だとか法事の時には仏さんにもアダンの実を供えたんですよ。今はパインが出てきてから今はパインに変わってやらないけど、パインのないころはね、アダンの実を取ってきてね、それを持って市場に売りに行ったよ。
全体の記録時間数 6:10
物語の時間数 5:58
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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