昔、偉い人がいた。親の恩は何よりも宝だと思い、このことを子孫代々伝えるのに、言葉ではなく何かで表すことができないかと、神に向かって「どうしたらよいか、夢を見させてください」と祈った。するとある晩、父親が「あなたは今日は早くに寝てはいけない」と言うので「何時に寝ればいいのか」と聞くと「ムリブスのでる真昼を過ぎてから寝るように」と言われた。男はそのとおりの時間まで待って寝た。すると高い山、谷、深い海を渡っている夢を見た。それが二十八回続いた。だが二十八回を越えると、いくら歩いても山は通り越せないし、海を渡ることもできない。そのうちに目が覚めた。翌日、このことを親に話すと「いくつまで通り越したのか」と聞くので「二十八の山を、海を越え、見渡すとまだまだ続いているのに、それらはどうしても越すことができなかった」と言うと「神はあなたに、親の恩は山よりも高く、海よりも深いということを教えている」と言われた。その人はこれを何かに示そうと考え、コウダテを考えた。そして人間の生活に一番大切なのは米だとし、花米を重箱の真ん中に入れ、そのまわりにコウダテを立てて、祝い事のある時はこれを飾って親のありがたさを教えるようになった。コウダテの形は、海、山、谷を表している。
| レコード番号 | 47O340463 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C033 |
| 決定題名 | コウダテの由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | コウダテが作られた由来 |
| 話者名 | 石川正松 |
| 話者名かな | いしかわせいしょう |
| 生年月日 | 18980511 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字新川 |
| 記録日 | 19760803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字新川 T17 A09 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話、 民俗 |
| 発句(ほっく) | むかし |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 偉い人,親の恩,宝,子孫代々,示す,父,夢,ムリブス,真昼,寝る,高い山,谷,深い海,二十八回,花米,重箱,真ん中,コウダテ,祝い事,ありがたさ |
| 梗概(こうがい) | 昔、偉い人がいた。親の恩は何よりも宝だと思い、このことを子孫代々伝えるのに、言葉ではなく何かで表すことができないかと、神に向かって「どうしたらよいか、夢を見させてください」と祈った。するとある晩、父親が「あなたは今日は早くに寝てはいけない」と言うので「何時に寝ればいいのか」と聞くと「ムリブスのでる真昼を過ぎてから寝るように」と言われた。男はそのとおりの時間まで待って寝た。すると高い山、谷、深い海を渡っている夢を見た。それが二十八回続いた。だが二十八回を越えると、いくら歩いても山は通り越せないし、海を渡ることもできない。そのうちに目が覚めた。翌日、このことを親に話すと「いくつまで通り越したのか」と聞くので「二十八の山を、海を越え、見渡すとまだまだ続いているのに、それらはどうしても越すことができなかった」と言うと「神はあなたに、親の恩は山よりも高く、海よりも深いということを教えている」と言われた。その人はこれを何かに示そうと考え、コウダテを考えた。そして人間の生活に一番大切なのは米だとし、花米を重箱の真ん中に入れ、そのまわりにコウダテを立てて、祝い事のある時はこれを飾って親のありがたさを教えるようになった。コウダテの形は、海、山、谷を表している。 |
| 全体の記録時間数 | 8:35 |
| 物語の時間数 | 7:58 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |