昔、七名の子供をできた貧しい百姓の夫婦が仲良く暮らしていたら、ある日、首里から来たばかりの在番の役人が道を通りながら、「今年は、自分が在番としてきました。」と言って歩いていると、そのときに畑の帰りだったかもしれない女の人がこう頭を下げてお辞儀して通ったら、この在番は、この女の人がきれいなもんだから、その人を見初めて、島の役人に、「どこの人かって確かめて自分のところによこしなさい。」言ったらしい。その役人が女の家に行って、「在番役人の所に行きなさい。」と言うが女は、「子供がたくさんいますから行けません。」と断った。それでも、「そんなこと構わない。子供もみんな見てあげるから、連れて来い。」と在番役人が言ったそうだ。その家は、貧しい農家でろくな食べ物もなく、その日の暮らしだったから、旦那さんがとっても困っているうちに、その奥さんは無理に連れ去られて行ってしまった。それから、奥さんは楽な暮らしをしていますけど、連れて行くときの言葉とは違って、何もしてくれないので、子供たちは食べるのも食べない難儀していますよね、その奥さんは、子供なんかのこと思って眠るのも眠れないので、「子供達と旦那さんはどんなして暮らしているんだろう。」と心配しているうちに、それが積もり積もって病気になってしまった。そしたらその在番は、村の方から、「この旦那さんも病気でやがて亡くなろうとしているから、この奥さんを一時間帰して下さい」って言ったが、在番役人は、「そんなことできない。」って言っていた。そのうちに何かあるときにこの奥さんを家に帰したら、もう旦那さんは亡くなって、子供は腹を空かせていた。葬式もせにゃならんけど、そのままでは葬式はできなからこの奥さんは首里から来た在番役人に、旦那さんが亡くなったことを伝えると、その役人は、「すまなかった。そんなに貧しいとは分からないで、自分勝手なことをやった。」と言って、その七名の子供を首里からいらした方が養うことにして、その長男をお父さん代わりにした。「次男は首里に連れて帰って、自分が勉強さしてきっと偉い人にさせるから自分に預けてくれ。」と言って次男を首里に連れて行くと、次男は首里の偉い人になったそうだ。猫はほら子供生んだら、その場だけでは育てていて、七回宿替えして育てるという話がある。だから、この貧しい人もこうしてお家を一か所に替えないでいたら、家賃も払えないから宿替えしたからね、猫(まやー)のユンタはその人間を猫に例えた話さあね。
| レコード番号 | 47O340921 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C071 |
| 決定題名 | 猫ユンタ由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | マヤーユンタ由来 |
| 話者名 | 宮良貞 |
| 話者名かな | みやらさだ |
| 生年月日 | 19210208 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字石垣 |
| 記録日 | 19970913 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市石垣 T26 A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説、 歌 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 七名の子供,貧しい百姓,夫婦,首里,在番,役人,女の人,連れ去られて,心配して,病気,旦那さん,葬式,長男,次男,勉強,偉い人,七回,宿替え,猫,まやー,ユンタ |
| 梗概(こうがい) | 昔、七名の子供をできた貧しい百姓の夫婦が仲良く暮らしていたら、ある日、首里から来たばかりの在番の役人が道を通りながら、「今年は、自分が在番としてきました。」と言って歩いていると、そのときに畑の帰りだったかもしれない女の人がこう頭を下げてお辞儀して通ったら、この在番は、この女の人がきれいなもんだから、その人を見初めて、島の役人に、「どこの人かって確かめて自分のところによこしなさい。」言ったらしい。その役人が女の家に行って、「在番役人の所に行きなさい。」と言うが女は、「子供がたくさんいますから行けません。」と断った。それでも、「そんなこと構わない。子供もみんな見てあげるから、連れて来い。」と在番役人が言ったそうだ。その家は、貧しい農家でろくな食べ物もなく、その日の暮らしだったから、旦那さんがとっても困っているうちに、その奥さんは無理に連れ去られて行ってしまった。それから、奥さんは楽な暮らしをしていますけど、連れて行くときの言葉とは違って、何もしてくれないので、子供たちは食べるのも食べない難儀していますよね、その奥さんは、子供なんかのこと思って眠るのも眠れないので、「子供達と旦那さんはどんなして暮らしているんだろう。」と心配しているうちに、それが積もり積もって病気になってしまった。そしたらその在番は、村の方から、「この旦那さんも病気でやがて亡くなろうとしているから、この奥さんを一時間帰して下さい」って言ったが、在番役人は、「そんなことできない。」って言っていた。そのうちに何かあるときにこの奥さんを家に帰したら、もう旦那さんは亡くなって、子供は腹を空かせていた。葬式もせにゃならんけど、そのままでは葬式はできなからこの奥さんは首里から来た在番役人に、旦那さんが亡くなったことを伝えると、その役人は、「すまなかった。そんなに貧しいとは分からないで、自分勝手なことをやった。」と言って、その七名の子供を首里からいらした方が養うことにして、その長男をお父さん代わりにした。「次男は首里に連れて帰って、自分が勉強さしてきっと偉い人にさせるから自分に預けてくれ。」と言って次男を首里に連れて行くと、次男は首里の偉い人になったそうだ。猫はほら子供生んだら、その場だけでは育てていて、七回宿替えして育てるという話がある。だから、この貧しい人もこうしてお家を一か所に替えないでいたら、家賃も払えないから宿替えしたからね、猫(まやー)のユンタはその人間を猫に例えた話さあね。 |
| 全体の記録時間数 | 5:36 |
| 物語の時間数 | 5:31 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |