ウナリ崎の回航(共通語)

概要

崎山では、男は十五才から、女は十七才で人頭税があります。男は米を作って米俵を頭税に納めるんです。また順繰りで船の船員にもなって船にも乗って持って行くと、男の物は向こうにちゃんと役人がおって受け取ります。女は定布を一反織って納めるんですが、その女の物は石垣に持っていかんと受け付けないんですよ。ですから、この検査に行くって女が船に乗るんですよ。そのときは、ウナリ崎と南風見崎の神の使いが、「女の人を一人の乗せては全然通れない。」って。女が船に乗るとき二人以上でないと縁起が悪いと言って一人では船に乗ることはできないですよ。浦内に検査する布を持っとる女を降ろすんですよ。女はまた上原(うえばる)まで歩いて行くと、上原で乗せて石垣まで行って検査させて、また帰りも上原から浦内に歩かせてまた浦内で女を乗せてそれで家に帰って来るんですよ。また、網取から来る南回りのときは、南風見崎を回ることはできないから、鹿川に行きますよ。こう回って、ようやく全員が持っとる反物を石垣に持って行って検査を済ませると、反物はみんな納めてきておるから安心して、話し込んで、「何でウナリ崎や南風見崎は、何で女の人を乗せた船は回らんか。」と言うと、「それは、ウナリ崎や南風見崎は神が高いから、女の人が乗った船が回ったら悪いと言うんです。」と言っていた。でね、この割り当ての反物納めた人が帰ってきたみたら、旧の四月には海止め、山止めって言う部落行事があります。そのときは海にも行っていかん、山にも行っていかん。なぜこれを止めるかというと、稲刈りが近づいとるから海に行って怪我なんでもしたら稲が枯れるからと言って海止(いんど)みをやっていて、また男が山に行って、山の木を切るときに、怪我なんかしたら稲刈りができないから、司(ちかな)アッパ〔お祖母さん〕が、「こっちからは海にも山にも行かんようにさせてくれ。」って神にお願いするんです。それで、その海止め、山止めのときに、海に行っていかんというのに海に行く違反者がおると、その度に神が罰で、天気がしけるんですよ。そうすると、司(つかさ)アッパが、「これに違反した人を探してこい。」と言う。ようやく探して来ると、違反者の首を縄で巻いて絞めて、神様の前で詫びをさせるんですよ。その違反者は、「私が悪かった。こんな違反をして海に来た私が悪かった。どうぞ許してくれ。」って司(ちかな)アッパに言うでしょ。そしたら司(ちかな)アッパが神にまたお詫びを申し上げる。その翌日は天気がきれいに晴れたって。これは本当かどうかはわからんけど昔の話です。これが済んで稲刈りもみんな終わったら、司(ちかな)アッパが、「今日からみな自由にしててくれ。」って神様にお願いして、海山に行く禁止はみな解除だとお宮から、プーと吹くんですよ。これは貝ではないが、ホウ(ホラガイの殻)みたいに、ここに中に穴開いてプーと鳴る芒(すすき)に似ていて、きっと木ぐらい大きくなるダドーて言う植物ですがね。これがプーと吹かれるとみな解除になって山にも自由に行け、海にも自由に行けるんです。

再生時間:13:55

民話詳細DATA

レコード番号 47O340754
CD番号 47O34C058
決定題名 ウナリ崎の回航(共通語)
話者がつけた題名 崎山の人頭税の話
話者名 川平永美
話者名かな かびらえいび
生年月日 19030218
性別
出身地 沖縄県竹富町網取
記録日 19970912
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市登野城 T03 A02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情 お祖父さん、お祖母さんから聞いた
文字化資料
キーワード 崎山,男,十五才,女,十七才,人頭税,米俵,頭税,船員,定布,一反,石垣,検査,ウナリ崎,南風見崎,神,縁起,浦内,上原,網取,南回り,鹿川,旧の四月,海止め,山止め,部落行事,稲刈り,怪我,司アッパ,お願い,罰,天気,しける,詫び,ダドー,自由
梗概(こうがい) 崎山では、男は十五才から、女は十七才で人頭税があります。男は米を作って米俵を頭税に納めるんです。また順繰りで船の船員にもなって船にも乗って持って行くと、男の物は向こうにちゃんと役人がおって受け取ります。女は定布を一反織って納めるんですが、その女の物は石垣に持っていかんと受け付けないんですよ。ですから、この検査に行くって女が船に乗るんですよ。そのときは、ウナリ崎と南風見崎の神の使いが、「女の人を一人の乗せては全然通れない。」って。女が船に乗るとき二人以上でないと縁起が悪いと言って一人では船に乗ることはできないですよ。浦内に検査する布を持っとる女を降ろすんですよ。女はまた上原(うえばる)まで歩いて行くと、上原で乗せて石垣まで行って検査させて、また帰りも上原から浦内に歩かせてまた浦内で女を乗せてそれで家に帰って来るんですよ。また、網取から来る南回りのときは、南風見崎を回ることはできないから、鹿川に行きますよ。こう回って、ようやく全員が持っとる反物を石垣に持って行って検査を済ませると、反物はみんな納めてきておるから安心して、話し込んで、「何でウナリ崎や南風見崎は、何で女の人を乗せた船は回らんか。」と言うと、「それは、ウナリ崎や南風見崎は神が高いから、女の人が乗った船が回ったら悪いと言うんです。」と言っていた。でね、この割り当ての反物納めた人が帰ってきたみたら、旧の四月には海止め、山止めって言う部落行事があります。そのときは海にも行っていかん、山にも行っていかん。なぜこれを止めるかというと、稲刈りが近づいとるから海に行って怪我なんでもしたら稲が枯れるからと言って海止(いんど)みをやっていて、また男が山に行って、山の木を切るときに、怪我なんかしたら稲刈りができないから、司(ちかな)アッパ〔お祖母さん〕が、「こっちからは海にも山にも行かんようにさせてくれ。」って神にお願いするんです。それで、その海止め、山止めのときに、海に行っていかんというのに海に行く違反者がおると、その度に神が罰で、天気がしけるんですよ。そうすると、司(つかさ)アッパが、「これに違反した人を探してこい。」と言う。ようやく探して来ると、違反者の首を縄で巻いて絞めて、神様の前で詫びをさせるんですよ。その違反者は、「私が悪かった。こんな違反をして海に来た私が悪かった。どうぞ許してくれ。」って司(ちかな)アッパに言うでしょ。そしたら司(ちかな)アッパが神にまたお詫びを申し上げる。その翌日は天気がきれいに晴れたって。これは本当かどうかはわからんけど昔の話です。これが済んで稲刈りもみんな終わったら、司(ちかな)アッパが、「今日からみな自由にしててくれ。」って神様にお願いして、海山に行く禁止はみな解除だとお宮から、プーと吹くんですよ。これは貝ではないが、ホウ(ホラガイの殻)みたいに、ここに中に穴開いてプーと鳴る芒(すすき)に似ていて、きっと木ぐらい大きくなるダドーて言う植物ですがね。これがプーと吹かれるとみな解除になって山にも自由に行け、海にも自由に行けるんです。
全体の記録時間数 14:06
物語の時間数 13:55
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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