昔の人は西表によ、西表から材料を持ってきて、家を作りましたんです。だからあの人西表の方に、一
人に行って、帰りに台風にあったらしい。波が高くて、あのときにもう船はひっくり返して流れたって。流
れて明くるうちに、あの枯れ木の枝が流れてきたって。あれに泳いでやっと島に着いたがよ。あの島がもう
無人島でもう何にも食べるものもない。もう人もいない。自分一人で、物を食べるのも火がいると昔人はで
すね、あの石と石とを擦って火を出して、あれでもう命を助かるようにして行ったって。そして昔の人はこ
のぐらいの箱を作ってよ、島の人はまたあの箱の名前をナーブクといいますが、あれにもう何でもかんでも
入れていて、その黒島の人はまた粟作りが上手で、ナーブクの底に粟粒があったらしい。向こうでよ、あの
無人島であったから、お爺さんがあれを庭に投げたら、もう生えてきて穂が出てもうやがて熟す時分になっ
ていたって。あんなにして食べているうちに、また夜は上に行って魚なんかも捕って来て、また果物も取っ
て来て食べたりもう命ざししていたって。いたが、ある夜、あの夢を見るのによ、もういい夢をみたって。
「明日は、あんたをもう鯖の上から鯖が助けてあげますから、鯖の上に乗りなさいねえ。」と。うん言って
もう海に行かれたって。海に行かれたら本当にもう鯖が来て座ったらもう、走り出したって。走り出しても
うどこがどこやら分からなかったけれども、あの黒島のずーっと潮が引いたら干瀬(ぴー)というものがあ
るから、干瀬の裏の方に来てもう降ろしたって。降ろしたから、あの人はまた島に上がったっていうことは
よ。
| レコード番号 | 47O160112 |
|---|---|
| CD番号 | 47O16C007 |
| 決定題名 | 多良間真牛(共通語) |
| 話者がつけた題名 | サバに助けられた話 |
| 話者名 | 貝盛マカト |
| 話者名かな | かいもりまかと |
| 生年月日 | 18970606 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 黒島 |
| 記録日 | 19750805 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | T01 登野城1 A-11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 西表,箱ナーブク,粟,鯖,黒島 |
| 梗概(こうがい) | 昔の人は西表によ、西表から材料を持ってきて、家を作りましたんです。だからあの人西表の方に、一 人に行って、帰りに台風にあったらしい。波が高くて、あのときにもう船はひっくり返して流れたって。流 れて明くるうちに、あの枯れ木の枝が流れてきたって。あれに泳いでやっと島に着いたがよ。あの島がもう 無人島でもう何にも食べるものもない。もう人もいない。自分一人で、物を食べるのも火がいると昔人はで すね、あの石と石とを擦って火を出して、あれでもう命を助かるようにして行ったって。そして昔の人はこ のぐらいの箱を作ってよ、島の人はまたあの箱の名前をナーブクといいますが、あれにもう何でもかんでも 入れていて、その黒島の人はまた粟作りが上手で、ナーブクの底に粟粒があったらしい。向こうでよ、あの 無人島であったから、お爺さんがあれを庭に投げたら、もう生えてきて穂が出てもうやがて熟す時分になっ ていたって。あんなにして食べているうちに、また夜は上に行って魚なんかも捕って来て、また果物も取っ て来て食べたりもう命ざししていたって。いたが、ある夜、あの夢を見るのによ、もういい夢をみたって。 「明日は、あんたをもう鯖の上から鯖が助けてあげますから、鯖の上に乗りなさいねえ。」と。うん言って もう海に行かれたって。海に行かれたら本当にもう鯖が来て座ったらもう、走り出したって。走り出しても うどこがどこやら分からなかったけれども、あの黒島のずーっと潮が引いたら干瀬(ぴー)というものがあ るから、干瀬の裏の方に来てもう降ろしたって。降ろしたから、あの人はまた島に上がったっていうことは よ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:21 |
| 物語の時間数 | 3:39 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |