侍と子ども(シマグチ)

概要

返し畑、侍の通る道の側でしていたら、「おい若者」と言われたので、「はい」と答えたら、「お前は、私がどこそこまで、行って来る間に、お前は、幾鍬あのー落した(打った)かと、計算しておきなさいよ」と言い付けられたようなんだな、(それで)「はい」と言って、鍬(を打つたびに)計算して、そうだが、ある程度までは計算はして、したのだが、何とはなしに、忘れてしまってそして計算はもうまちがえてしまった。
 それで、もう、そのことで心配してね、あのー心配して、これはもう、どのように返答したらよいかと、心配しいしい、(いると)、親が心配しているのを、その子どもが、親の前に来てたとか、親が心配しているのを見て、「どうして、あなた(お父さん)はそのように心配してますか。」と言うと、かくかくしかじかだと言って、「首里のもう、侍方が、そこから馬乗って通りなさった人が、『私があの先方(で)用事すまして、帰って来る間に、あのお前の鍬は、幾鍬打ったということ、計算してなさいよ。』と言付けられているが、私は、〈この子どもが(来て)話(を)親にしたので、〉すっかり、忘れてしまって。」それで、
心配して、親は、大変なことになったと、心配したものだから、(子どもが)「それくらいのことで心配するんですか」と言って、この子が言ったので、「それでは、お前に言い)返せるか。」と言ったら、「私が、大丈夫返答するから、心配はしないで下さい」といって、そうしたら。 なるほど、その侍が帰って来て、「お前はあのー、鍬は、私が行ってから今まで、幾鍬打ったか、(分かるか)若者」と問うたらもう、わからない、返答はできない、子どもが、私があのだー返答はしましょうと言って、「あのー、あなたさまは、ここから行かれてから、あの、ここに帰って来られる間、あなたさまの馬は、あのー幾足うちましたか」と言って、返してあったそうだ。そのように(言い)返してあったそうです。
 そうして、「こいつはもー、こいつは普通の者ではない」と言ってこの侍が、また懐から、菓子を出してね、それで、二つの手に持たして、「さー今はこっちから食べろ、今度はまたこれ食べてみろ」と言って食べさせ、そして「どれが、お前にとっては味は良かったか」と、言って、そうしたので、そいつは(子どもは)また、その菓子は置いて、また、手をこのようにパンと打って、「この手と、この手とは、どれが多く鳴ったか。」と言って、また(言い)返してあったという話

再生時間:2:18

民話詳細DATA

レコード番号 47O160559
CD番号 47O16C028
決定題名 侍と子ども(シマグチ)
話者がつけた題名 和尚と小僧
話者名 新垣正義
話者名かな あらがきせいぎ
生年月日 19071125
性別
出身地
記録日 19750622
記録者の所属組織 沖縄口承文芸調査団
元テープ番号 T5 B28
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 那覇の民話資料(第1集 小禄地区)P58
キーワード 侍,鍬の数,頓知,難題
梗概(こうがい) 返し畑、侍の通る道の側でしていたら、「おい若者」と言われたので、「はい」と答えたら、「お前は、私がどこそこまで、行って来る間に、お前は、幾鍬あのー落した(打った)かと、計算しておきなさいよ」と言い付けられたようなんだな、(それで)「はい」と言って、鍬(を打つたびに)計算して、そうだが、ある程度までは計算はして、したのだが、何とはなしに、忘れてしまってそして計算はもうまちがえてしまった。  それで、もう、そのことで心配してね、あのー心配して、これはもう、どのように返答したらよいかと、心配しいしい、(いると)、親が心配しているのを、その子どもが、親の前に来てたとか、親が心配しているのを見て、「どうして、あなた(お父さん)はそのように心配してますか。」と言うと、かくかくしかじかだと言って、「首里のもう、侍方が、そこから馬乗って通りなさった人が、『私があの先方(で)用事すまして、帰って来る間に、あのお前の鍬は、幾鍬打ったということ、計算してなさいよ。』と言付けられているが、私は、〈この子どもが(来て)話(を)親にしたので、〉すっかり、忘れてしまって。」それで、 心配して、親は、大変なことになったと、心配したものだから、(子どもが)「それくらいのことで心配するんですか」と言って、この子が言ったので、「それでは、お前に言い)返せるか。」と言ったら、「私が、大丈夫返答するから、心配はしないで下さい」といって、そうしたら。 なるほど、その侍が帰って来て、「お前はあのー、鍬は、私が行ってから今まで、幾鍬打ったか、(分かるか)若者」と問うたらもう、わからない、返答はできない、子どもが、私があのだー返答はしましょうと言って、「あのー、あなたさまは、ここから行かれてから、あの、ここに帰って来られる間、あなたさまの馬は、あのー幾足うちましたか」と言って、返してあったそうだ。そのように(言い)返してあったそうです。  そうして、「こいつはもー、こいつは普通の者ではない」と言ってこの侍が、また懐から、菓子を出してね、それで、二つの手に持たして、「さー今はこっちから食べろ、今度はまたこれ食べてみろ」と言って食べさせ、そして「どれが、お前にとっては味は良かったか」と、言って、そうしたので、そいつは(子どもは)また、その菓子は置いて、また、手をこのようにパンと打って、「この手と、この手とは、どれが多く鳴ったか。」と言って、また(言い)返してあったという話
全体の記録時間数 2:38
物語の時間数 2:18
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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