黄金の瓜実(シマグチ)

こがねのうりざね

概要

久高島の外間に美しい娘がいた。その娘は王様に望まれて妃になったが、「女のくせに屁をひった」といって城を追い出され久高島に流された。その時、女は妊娠していたが、島の人たちが離れを建ててくれたのでそこで出産し子育てをした。この息子が10歳になった時に釣りに行くと魚が大変よく釣れたので、それを妬む人たちが息子のことを「親知らじゃー」とあだ名で呼んだ。 父親が誰かわからない苛立ちで息子は夜籠りをするようになったが、13歳の時に浜を歩いていると、海から黄金の甕が流れてきたのを拾い上げた。息子はそれを母親に見せて、自分の父親が誰か問い詰めた。そして、母親が島流しにされた理由も聞き出した。                                体の小さい息子は黄金の甕を2個担いで、首里の城に行った。城の中に入ろうとすると、門番が入れてくれなかったので、息子は、「銀の瓜種を買いませんか。黄金の瓜種を買いませんか。」といった。それを聞いた王様がその子を呼んで「その種を蒔けば、黄金の実はなるか」と聞いた。息子が「屁をひらない女が蒔けば実はなります」と答えると、王様は「この世の中に屁をひらない人がいるか」といったので、息子は即座に「それならどうして、私の親が屁をひったからといって島流しにしたのですか」と聞いた。                                        その時に、王様はびっくりして「この子を浴びせてこい」というと、いい着物を用意し、自分と同じ食事を用意させた。息子はいい着物に着替え、用意された食事を立派な作法で食べた。これをみた王様は、「間違いなく私の子だ」とおっしゃって、「金松」という名前をつけた。

再生時間:4:16

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民話詳細DATA

レコード番号
CD番号
決定題名 黄金の瓜実(シマグチ)
話者がつけた題名
話者名 久高ウシ
話者名かな くだかうし
生年月日
性別
出身地
記録日
記録者の所属組織
元テープ番号
元テープ管理者
分類
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード
梗概(こうがい) 久高島の外間に美しい娘がいた。その娘は王様に望まれて妃になったが、「女のくせに屁をひった」といって城を追い出され久高島に流された。その時、女は妊娠していたが、島の人たちが離れを建ててくれたのでそこで出産し子育てをした。この息子が10歳になった時に釣りに行くと魚が大変よく釣れたので、それを妬む人たちが息子のことを「親知らじゃー」とあだ名で呼んだ。 父親が誰かわからない苛立ちで息子は夜籠りをするようになったが、13歳の時に浜を歩いていると、海から黄金の甕が流れてきたのを拾い上げた。息子はそれを母親に見せて、自分の父親が誰か問い詰めた。そして、母親が島流しにされた理由も聞き出した。                                体の小さい息子は黄金の甕を2個担いで、首里の城に行った。城の中に入ろうとすると、門番が入れてくれなかったので、息子は、「銀の瓜種を買いませんか。黄金の瓜種を買いませんか。」といった。それを聞いた王様がその子を呼んで「その種を蒔けば、黄金の実はなるか」と聞いた。息子が「屁をひらない女が蒔けば実はなります」と答えると、王様は「この世の中に屁をひらない人がいるか」といったので、息子は即座に「それならどうして、私の親が屁をひったからといって島流しにしたのですか」と聞いた。                                        その時に、王様はびっくりして「この子を浴びせてこい」というと、いい着物を用意し、自分と同じ食事を用意させた。息子はいい着物に着替え、用意された食事を立派な作法で食べた。これをみた王様は、「間違いなく私の子だ」とおっしゃって、「金松」という名前をつけた。
全体の記録時間数
物語の時間数 4:16
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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